投資のしかた 国内株式 リート(REIT)

《個別銘柄》ヘルスケア&メディカル投資法人(3455)日本初の『病院』をポートフォリオに含むREIT(リート)証券

ヘルスケア&メディカル投資法人投資のしかた

基本情報

上場日:2015/3/19

決算月:1月/7月

一口出資額:121,800円(2019/6/11)

利回り:5.63%

 

この銘柄の特徴

国内では珍しい医療施設に特化したリート証券です。シップスヘルスケアグループが投資スポンサー企業として名を連ねており、同社の介護ビジネスのノウハウを駆使したポートフォリオ(運用不動産)となっているため、介護施設がメインのリート証券と考えて良いでしょう。

 

ヘルスケア&メディカル投資法人(3455)

リート証券としては珍しい『医療施設』に特化しており、超高齢化社会に突入していく日本で需要の増加が期待できる介護施設(介護付き医療施設)に投資が可能です。

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この銘柄の良いところ

長期契約による安定的なキャッシュフロー創出

ヘルスケア施設や土地の取得し、実際の運営者(オペレーター)に賃貸契約を行っている同法人ですが、医療施設の賃料はオフィス賃料と異なり、値上げによる内部成長が期待できないものの、長期的なキャッシュフロー創出には役立つ側面があります。優良なオペレーターに対して賃料固定の長期賃貸借契約を結んでおり、将来設計が立てやすいことが大きなメリットです。オペレーターの選定には複雑な行政手続きが必要であり、一度、契約を結ぶと破産などの特異的な事項が発生しない限り、5~10年単位でキャッシュフローを生むことになるでしょう。

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需要が急拡大する介護施設に投資ができる

ヘルスケア施設、特に介護施設の需要は非常に大きいです。日本の人口ピラミッドを見ると60~70歳の割合が多く『団塊の世代』と呼ばれているのは周知の事実です。まさにこれから介護施設を必要とする世代です。

地方自治体が運営する特別養護老人ホーム(特養)などもありますが、ベッド数が限られており、慢性的に順番待ちの状態です。また、外観も内観も古い施設が多く、快適であるとは言い難いのが実情です。

特養は要介護認定が必要ですが、最近では家族構成の変化もあり、寝たきりや車椅子が必要になる前からヘルスケア施設を利用する高齢者も多いといえます。

そういった点からも、民間のヘルスケア施設や介護施設の需要は大きいのではないでしょうか。

 

裕福層をターゲットにしならが、稼働率の高さも維持

現在、同リート証券は35棟の医療施設を運用しており、その最大収容者数に占める割合(稼働率)は概ね100%を維持していることからも安定性が伺えます。

有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅では、裕福層をターゲットにしているため、安定的なキャッシュフローが期待できます

更に、有料老人ホーム以外のポートフォリオとして『新潟リハビリテーション病院』という回復期病院を有している点も評価できます。

病院といのは大まかに急性期・亜急性期・回復期・慢性期という種類に分けられますが、この回復期の需要は非常に大きいとされています

また、2018年度の診療報酬改定ではさまざまなリハビリテーション加算が収載されており、厚生労働省のお墨付きの分野とも言えます。

配当状況

配当状況をグラフにまとめてみました。

グラフからは今日現在の利回りが高いことが伺えます。少なくとも4.5%以上の利回り時期に購入したいところです。

それぞれの期末配当をグラフしています。
1年通期 1月末日の株価と配当から利回りを計算

今のところ配当は安定している。

注意すべきこと

増資による株価の急落

この銘柄は長期目標として資産規模1,000億円を掲げています。現在の資産規模は300億円であり、定期的に増資を実施しています。そのため、短期的に見ると増資があれば株価は下落基調となります。新規施設取得や期限付き負債の支払いが目的の増資であるため、将来的な成長には欠かせないことを留意してバイ・アンド・ホールドするべきでしょう。

REIT証券については定期的に増資が行われて株価の下落が発生します。その際に、配当利回りは上昇します。ある意味で増資が行われたタイミングが新規投資のベストタイミングになりやすいといえます。
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保険制度に左右されやすい

有料老人ホーム含め、医療施設のオペレーションを可能にしているのは診療や治療によって得られる医療報酬(介護保険料)です。

この報酬に関しては、厚生労働省が2年毎に見直しを行っており、その決定にオペレーションが依存する可能性が高いといえます。つまり、緊縮気味の保険料変更があれば、それにつられて稼働率が低下し、新規ヘルスケア案件も頓挫する可能性は十二分にあり得ます。

 

施設内の人的トラブル

医療施設の人手不足も深刻な状況であることはご存知と思います。外国人特殊技能労働者や未経験者の積極採用で、結果的に医療事故や患者虐待などの問題が発生する可能性は高まります。これらの問題はグループ施設の評判を下げる要因となるため、大きなリスクです。

日本政府は外国人特殊技能労働者の流入によって約6万人の介護職員を増やす計画です。外国人労働者が言葉の問題やサービスに対する高い要求をする日本人の国民性に柔軟な対応ができるか不明瞭であります。また、同法人は契約するオペレーター(施設運営者)への運営の口出しを行わない方針を取っています。あくまでも土地や施設を貸し出す大家的な立ち位置です。つまり、各医療施設の中で現在進行系で発生している問題というのは、表沙汰になるまで同法人にすら分からないリスクが大いにあります。

施設のオペレーションは外部委託になるため、その施設の中で発生しうる問題はアドミニストレータ(同法人)には分からないリスクが存在します。

こういった、オペレーターによる問題が潜在的なリスクとして付きまとうことを留意すべきでしょう。厄介なことにオペレーターの変更は容易ではありません。オペレーターの選定や変更には複雑で時間のかかる行政手続きが必要であるからです。問題が起きたとしても、そのオペレーターと長く付き合う必要があり、最初の目利きが重要といえます。オペレーターには株式会社グリーンライフやベネッセスタイルケアなどの有名どころが名を連ねていますので、一定の安心感はあります

 

介護医療もいずれピークアウトする

日本では人口減少が進んでいます。当然ながらヘルスケア施設を利用する世代の人口減少も進みます。そういった状況を踏まえると、国内でのサービス需要はいずれピークアウトする可能性が高いです。急性期病院や小児病院などのポートフォリオ割合増加や国外への進展が必要になりそうですが、現状80%が介護施設であります。しかし、同法人の規約を見ると『主として日本国内に所在する資産に投資する』と定めており海外進出の予定は今のところ無さそうです。

 

日本の人口ピーク
(参照)平成27年版 厚生労働白書 長期的な我が国の人口推移

日本の人口は2008年から減少に転じ始めています。

 

本サイトによる評価

ヘルスケア&メディカル投資法人(3455)

総合評価:◯

長期保有:◯

配当性向:-

増  配:△

株価安定:◯

将 来 性:◎

ニ ッ チ:◯

格 付 け:◎(JCR A判定)

私としては今後も定期的な買い増しとバイ・アンド・ホールドを継続していく予定です。