この記事では、U.S. Global ETFs社の航空ETFであるJETS(US Global Jets ETF)の基本的な情報を集約します。
また、JETSに関する以下の疑問を解決する内容になっています。
JETSに関する読者の疑問
- JETSはどこのネット証券で投資できる?
- JETSはどんなETFなの?
- JETSに投資する価値は?
一つずつ丁寧に解説していきます。
この記事を書いている人
この記事を書いているIF30の管理人ほろほろ(@investfrom30)は投資歴13年です。
米国株、コモディティ、債券、仮想通貨を中心に長期投資と短期投資を分ける戦略で投資市場に参加しています。現在は約3,700万円を運用しています。
毎日のようにBloombergやWSJなどの投資の有力紙を平均10〜20記事を確認しており、重要なマーケット情報をツイッターやポストプライムで投稿しています。おかげさまで合わせて約3,000人からフォローされています。
投資初心者から中級者向けの失敗しないための投資ロードマップを作成しました。こちらの記事と合わせて活用下さい。
私自身もリベンジ・トラベル(ホームステイによる旅行控えの反動)に期待して、航空関連にまとめて投資ができるJETSを保有しています。
その経験からJETSに投資する価値を解説できるかと思います。
JETSはどこのネット証券で投資できる?
JETSに投資するには?
JETSを取り扱っているネット証券はご覧のとおりです。
JETSは米国の個人投資家の中では非常に人気のあるETFですが、日本国内の主要ネット証券では取り扱いがありません。
そのため以下のネット証券を使って、JETSに投資をします。
一番のおすすめはIG証券
安定した取引をするなら、IG証券のCFDを使った方法があります。
以下のように『USグローバル・ジェッツETF』という銘柄名で取り扱いしています。

記事を書いている2022年8月25日時点では、1ロットを約18ドル(約2,300円)で保有可能です。
CFDのレバレッジを心配される人もいると思いますが、口座に上記の金額以上の現金を入れておけば、維持証拠金率が100%以上になり、通常の株式同様の取引が可能です。
CFDは値上りで利益を出す『買いポジション』、反対に値下がりで利益を出す『売りポジション』で取引ができますので、トレードの幅が非常に広がります。
本格的に米国株をやっていくなら、IG証券は持っておくと良いと思います。
取引制限が無いならサクソバンク(制限中)
通常のETF取引であれば、サクソバンク証券を利用する方法もありますが、JETSのような特殊なETFは取引制限がどうしてもかかりやすいです。
一部の海外ETFは日本国内の法令上のハードルがあり、取引ができないものが多く存在します。

この記事を書いている2022年8月25日時点では、サクソバンク証券を経由してJETSに投資はできませんでした。(以下の制限メッセージが表示されます)

ETF取引でエラーが発生する場合は、CFDの利用を検討しましょう。
米国株をトレードするには、ネット証券を使い分ける必要がありますので、自分にあったものを検討してみて下さい。
航空ETFのJETSとは?
JETSは世界中に点在する航空会社や航空機メーカーなど、多様な航空関連株を包括的に投資できるようにしたETFです。
ニューヨーク証券取引所に上場していますので、米国株としての扱いになります。
2015年4月28日に初上場しており、それなりに歴史のあるETFです。最近では約25億ドルを運用しているようです。
主にアメリカの航空関連株から構成されていますが、中国やトルコなど個人投資家がアプローチしにくい8ヶ国の航空会社もポートフォリオに含まれており、分散効果の高いテーマETFとして知られています。
JETSはスマートベータ型のETFであり、時価総額とファンダメンタルズ分析を参考に、組み入れ割合を変更する特性があります。
具体的には、以下のファンダメンタル解析からポートフォリオに組み込むに値するか天秤にかけているようです。
- 搭乗客あたりの効率的な売上を出せているか?
- 設備投資に見合ったキャッシュフローを生み出せているか?
- 売上から純利益を出せているか?
- 配当性向
- ドル換算法における3ヶ月平均出来高が十分にあるか?
JETSのポートフォリオ
2022年8月時点のJETSのデータをまとめました。
上位10社の割合
JETSを構成している上位10社の割合はご覧のとおりです。
すべてアメリカ企業が占めています。
サウスウエスト、ユナイテッド、アメリカン、そしてデルタというアメリカの航空会社の代表格がJETSの基盤になっています。
構成銘柄
JETSを構成している航空関連企業のポートフォリオです。
ティッカーシンボル、国名などの情報を集約しています。
JETSのデータ分析
企業時価総額の割合
JETSを構成する企業の時価総額別の割合を示しています。
10億ドル〜100億ドルの時価総額企業が多く占めています。
一般的に時価総額が大きい企業ほど、株価に安定性が見られます。
ロケーションの割合
JETSに含まれている航空関連企業の本社が、どこの国にあるかを表示した円グラフです。
70%以上がアメリカの企業で構成されています。
このことから、JETSはアメリカの経済状況に大きな影響を受けるETFだと分かります。
業種の割合
航空関連の企業の業種の割合は、こちらの円グラフのとおりです。
70%以上がエアーラインの企業になっています。
JETSのコスト(管理手数料)
JETSの合計の保有コストは0.6%です。
一般的なインデックスETFと比べると、JETSの管理手数料はやや高めです。
しかし、アメリカ(約75%)、その他(約25%)の割合で航空関連株をまとめて保有できるので、利用価値は十分にあると思います。
JETSに投資する際の注意点
カントリーリスクに注意
ここまで説明してきたとおり、JETSはアメリカの航空関連の企業が多く含まれたETFです。
アメリカ企業が多いので、全体的に安定しているとも言えます。
しかし、アメリカ経済が失速したタイミングでは、アメリカ以外の国のパフォーマンスでカバーしきれない割合になっていることは把握しておいた方が良いかと思います。

航空関連に代表される観光株は景気敏感株と言われています!
JETSのボラティリティは?
米国株のS&P500を基準にしたベータ値を1とすると、JETSのベータ値は2022年8月の時点で1.55です。
これはS&P500に1%の値動きが発生した時に、JETSが約5.5%より大きく変動することを意味しています。
2020年3月の世界的な感染拡大で、最も大きなダメージを受けたのは航空関連と言っても過言でありません。
JETSは同年3月から1ヶ月で65%下落、その後の世界的な財政出動により、ボトムから150%近く上昇しています。

このような過去の値動きも相まって、ベータ値の観点では値動きが激しい銘柄に分類されています。
JETSに投資する価値は?
2020年3月の感染拡大期に、世界中で渡航制限が実施されました。
その影響でJETSの株価は大幅に下落し、現在もピークの価格まで回復せずに低空飛行しています。
米国や欧州では大規模な渡航制限は解除されつつあります。
一方で、まだ厳しい措置をしている日本や中国の動向は、今後のJETSのパフォーマンスに大きな影響を与えるファクターになると思います。
リベンジ・トラベルに期待
世界中でステイホームの状態となり「旅行に行けない…!」というフラストレーションを人々が感じています。
失った数年の旅行チャンスを取り戻すべく、世界中で旅行需要がふつふつと湧いている状態とも言われています。
その恩恵を受けやすいのは、航空関連株と考えるのは自然な流れかと思われます。
参考サイト