
会社で怒られて辛い人
「上司の指示に従って仕事をしているはずなのに、どうして毎日怒られるの?サラリーマンだから怒られるのは普通のことなのかな?会社で怒られるのが本当に辛いです…。」
こんな悩みを解決していきます。
この記事の内容
- 会社で怒られ続けると心を消耗する
- あなたの上司は正しく怒っている?
- あなたは正しく怒られている?
- 危険な職場の怒りフレーズ
- 怒られて成長する考えは古い
会社で怒られ続けると心を消耗する

どうして言ったことができてないんだ!?

も、も、申し訳ありません。次回から気をつけます…
(うぅ…また怒られた…)
サラリーマンをやっていると上司から怒られることがありますね。
怒られて成長すると言うけれど、大人になってから叱られるのは心身ともに堪えます。
この記事に興味がある方は、きっと会社で怒られまくっている人でしょう。
そんな皆さんにお聞きしたいのですが、今までに上司が正しく怒っているか考えたことはありますか?

怒られ方?そんなの考えたことないよ!
こんな人が多いはず!
悪い怒られ方を続けていると本当に心を消耗してしまいます。
あなたの上司は正しく叱ってくれているのか、この記事を読んで確認してみて下さい。
魔法使いに会いました
私も新卒で入社した医療機器メーカーで、5年間ほとんど毎日上司に怒られてきました。
「もう会社に行きたくない…月曜日が怖い」って何回も思いました。
サラリーマンだから仕方がないと、歯を食いしばって仕事に打ち込んでいましたが、ある日「何をやっても認めてくれない。もう辞めよう」と、突然プツンと何かの線が切れました。
その後、外資系の企業に転職して魔法使いの上司に出会いました。
自分はダメサラリーマンだと思っていましたが、その上司の下ではグイグイ成長できました。
もちろん怒られることもありましたが、不思議とモチベーションは落ちません。
「仕事楽しい!早くお客さんのところに行きたい!」と本気で感じながら、仕事をしていた時期もあります。
その上司が使っていた魔法は『ファシリテーション』のスキルだったのです。
そんな経験から学んだ、『正しい怒られ方』と『悪い怒られ方』について説明します。
悩んでいるサラリーマンのお役に立てれば幸いです。
あなたの上司は正しく怒っている?
怒られて辛い…と感じる時には、あなたの上司が正しく怒っているかチェックするようにして下さい。
消耗する怒られ方
- なんとなく怒っている
- 怒ることが教育だと勘違いしている
- 怒りで部下をコントロールしている
部下をダメにする『悪い怒り方』をする上司はたくさんいます。
というのも、上司(管理職)の役割はチームが円滑に回る環境を整えるだけです。
本来なら『怒り』は不要であるはず。
必要な『怒り方』を理解している上司でないと、その人の下で働いていて消耗するのは部下だけです。
上司の役目はモチベーションの向上だけ
結論から言うと、上司(管理職)のやるべきことはチーム全体のモチベーションの向上だけ。
これ以外のことに注力している上司がいるなら、はっきりいって失格です。
チーム内のモチベーションの維持に必要なアクションには、このようなものがあります。
仕事の目的を共有する
自分たちのチームがどこに向かっているのかゴールラインを明確に伝える。
会社の方針を正しく共有して、成果を出しやすいマインドを与える。
仕事に必要なツールや環境を用意する
成果を効率的に出すためのツールを部下に提供する。
例)デモ備品・プレゼン資料・マーケット情報など
部下を一人の人間として丁寧に扱う
部下は奴隷でも便利屋でもなく『一人の人間』であることを忘れない。
上司は部下に感謝の気持ちを常に持つことが大切。
チャンスを十分に与える
偏らず部下全員に均等なチャンスを十分に与える。
部下の手柄を横取りしない。部下の成長こそ上司の手柄と考える。
ベストタイミングで成果を褒める
人は誰でも承認されたいものと知る。
承認欲求を満たすために、成果をベストタイミングで褒めることが重要。
タイミングを見誤ると『ただのお世辞』になる。
モチベーション重視の管理職がどのような考えを持っているか詳細を知りたい人は、非常に読みやすいタッチで書かれたこちらの書籍をおすすめします。
モチベーションのために怒りは不要
チーム全体のモチベーションを考えている最良の上司なら、怒りに任せて部下をコントロールはしません。
もしも怒る必要があっても、部下のモチベーションを下げない『正しい怒り方』を熟知しているはず。
結果的に、あなたは『正しい怒られ方』をすることができるのです。
それが回り回って社会人としての成長に繋がります。
そうでなければ、上司の立場を利用した部下へのイジメに他ならないかと思います。

あいつにガツンと言ってやった!
これでちょっとは反省するだろう(適当)

言われたとおりに仕事をしてるのに、どうしていつも怒られるの…?
こんなことになっていたら要注意。
あなたにも落ち度があるかもしれませんが、怒ることでしか解決できない上司のレベルの低さにも問題がある可能性大です。
あなたは正しく怒られている?
最良のマネジメントを行う上司なら、怒り方にも工夫をするはず。
人前で怒られない
あなたの尊厳を重要視してモチベーションを下げさせないようにしているため、良い上司は人前で怒鳴り散らしたりしません。
問題点を冷静に共有できるよう、リラックスした話し合いの場を提供してくれるはず。
逆にモチベーションが上がる
例えば、営業職の人が客先でトラブルを起こした時に「また面倒をおこしやがって!」と言われたらテンションがめちゃくちゃ下がりますよね。
反対に、上司から「頑張って仕事をしていたらトラブルも起こるよ。お客さんに指摘されたところ次から意識してみてね。」と言ってくれる上司なら、心が救われませんか?この人のためにもっと頑張ろうと思うはず。
部下のモチベーションを大切にしている上司なら、絶対に部下に辱め(はずかしめ)を与えるようなことはしません。
怒られにくい職場環境とは?
社員のモチベーションが高い職場環境とは風通しの良さにあります。
そういった職場は怒られにくい環境が整っていると言えます。
一人ひとりが対等に近い関係で意見を尊重しあえる場に『怒りによる支配』など不要なのです。
ただし、自然と風の通しのよい職場環境ができあがることは珍しく、そのチームのまとめ役のカラーが反映されることが多いです。
そのため、上司が環境を整えられる能力を持っているかに影響を受けます。
- 誰かの助けを得られる
- ともに成長を感じられる
誰かの助けを得られる
若手のサラリーマンでよく怒られる人は、誰かに気兼ねなくヘルプサインを出せる環境にいますか?
自分から積極的に先輩に話しかけて分からないことを聞けば良いのですが、「そんなことも知らないのか?」と言われることも…。
若い社員の成長を止めてしまう良くないパターンです。
チームのモチベーションを高める工夫をしている上司なら、知識でマウントを取るようなことは絶対にさせません。
「そのことはAさんが前職でやっていた分野だから、彼に聞いてみたら?おーい!Aさ〜ん」と自分で答えず、他の誰かに引き合わせてくれるはず。
ともに成長を感じられる
チーム内のモチベーションを大切にする上司なら、チームメンバーに過度な競争を強いることはしません。
「Aさんは目標を達成したけど、Bさんは50%届いてないよ!絶対に負けないでね!」なんて激励は良くないパターンの代表格。
それよりも、Aさんがどのように成果を収めたのか、知恵や経験をシェアできる環境を作るべきです。
そして、チーム内で情報交換を盛んにできるような、風通しの良さ整えた方が建設的です。

それだけじゃあ、Bさんの成績が上がらないままじゃ?
と思うかもしれません。
上司としてやるべきことは、先述したとおり『仕事の目的を理解しているか』『必要なツールや方法を利用しているか』など、もっと根本的な部分の見つめ直しです。
月末に今月のノルマを50%しか達成できていない人に対して「どうするんだ!?」と叱責してなんの意味があるんでしょうか?
危険な職場の怒りフレーズ
このような成長を伴わない『怒り方』や『怒られ方』をしていても、心を消耗するだけです。
とはいえ、「その怒り方は意味がないのでやめて下さい」と上司に言えるわけでもなく改善の余地がなければ、転職を検討するのも『戦略的撤退』になるかと思います。
特にこのような怒りフレーズが頻繁に飛び交う会社であれば、自己成長に繋がらないため要注意かと。
- 怒りたくて怒ってるんじゃない
- 君のためを想って怒ってる
- 俺も昔は怒られて育った
相手のことを考えて言っているつもりでも、なんの役にも立たない言葉でしかありません。
怒りたくて怒ってるんじゃない
「俺も怒るのは嫌なんだよ」の対義は「俺を怒らせるな」です。
この怒りフレーズは問題を起こさない方が昇進しやすい保守的な企業や、公務員気質の会社に多いかと思います。
保身のために部下のトラブルを毛嫌いしたり、問題解決の能力が乏しい上司が良く使うフレーズです。
君のためを想って怒ってる
部下の性格や人間性がチームや会社に合わない時に、相手を嗜める怒りフレーズです。
「長くこの会社で働きたいだろ?だったらその性格を直したら?」という意味が含まれていることが多いかと思います。
社会人として問題があるなら話は別ですが、最良の上司のルール『部下を一人の人間として丁寧に扱う』ことができていません。
チームメンバーを一括に社員として扱っているため、このフレーズを頻繁に言う上司の下では『誰かとともに成長を感じる』ことが難しいかもしれません。
俺も昔は怒られて育った
高度経済成長期にはパワハラという概念が存在しませんでした。
放っておけば勝手に商品やサービスが売れていく時代です。
誰も効率的に成果を上げる方法など考えていませんでした。
そのため、バブル崩壊後から効率的に成果を上げるノウハウを知らない団塊の世代が部下の教育をすることになり、『怒りの教育』というパワープレイに手を出したのは疑いようがありません。
とにかく年齢主義であり、上司の言うことは絶対!土下座も当たり前という時代が本当にあったんです。
「俺も昔は怒られて育った。(だから我慢しろ)」と言う上司は時代錯誤すぎじゃありませんか?
怒られて成長する考えは古い

また明日も上司に怒られるのかなぁ…
と、悩んでいるそこのサラリーマンのあなた!
怒られたら成長するなんて考えは21世紀には相応しくありませんよ!
多くの企業で社員のモチベーションを改善する方法を模索する動きが進んでいます。
褒めて社員を伸ばす。社員の特性を引出す。
こんな企業側の努力は当たり前のことになってきています。
そんな潮流に乗り遅れている企業は、時代錯誤が甚だしいかと思います。
怒られることに慣れるな!
私の知り合いに「毎日上司に怒られている(笑)給料が良いから続けてるだけ」と言っている人がいて、どうも怒られることに完全に慣れてしまった模様です。
これはある意味で成長なのかもしれません。
けれど、その人が部下を持つようになった時に、怒りで人をコントロールする嫌な人になるような気もします。
私は6年前に転職した医療メーカーでマネジメントチームの卵として教育を受けています。
そこで教わることは、とにかくチーム全体のモチベーションを維持させる方法。
結果的にそれが社員の成長に繋がり、後に成果として返ってくると教えられます。
そして、もっとも印象的だったのは「マネジメント側が怒る必要のない環境を整えなさい」という言葉。
怒りでコントロールしようとする上司は、目の前で起こるインシデントに脊髄反射をしているだけ。
そこには「部下を信頼できず、部下からも信頼されない」という悲しい結末が待っています。
待つ必要はない
この記事を読んで、上司に考え方を変えて欲しいと思った人もいるはず。
しかし、今まで正しいと思ってやってきたことを簡単に是正できるほど、シンプルな話ではありません。
相手の考えを変えることに労力や時間を使うなら、自分からステップアップすることも重要かと思います。
成長を阻害する上司から離れることは、ある意味で英断とも言えるでしょう。
それは決して『逃げ』ではありません。
次の転職先で最良の上司に出会える保証はありませんが、私は心の消耗戦から逃げ出すことで、目指すべきマネジメントをする上司に出会えました。
絶対とは言い切れませんが「待つ必要なんてない」と思いつつ、この記事を終わります。