
TOEICで500点を目指したい人
「TOEICでなんとか500点を達成したい。でも、なかなか目標をクリアできないな。500点を達成するのって意外と難しいの?それとも学習量が足りてないだけ?どれくらいの勉強時間を確保すれば良いんだろう?効率的な勉強法も合わせて知りたいな!」
このような疑問を解決していきます。
皆さん、こんにちは。
IF30のほろほろ(@investfrom30)です。
私のいる会社ではTOEICが評価対象になって、みんな頑張ってTOEICを勉強しています。
そして、多くの人が500点の壁を超えられずに苦しんでいます。
もしかすると、この記事を読んで下さっている人も、このような疑問を感じているかもしれません。
- TOEIC500点はどのくらいの難易度?
- TOEIC500点は英語初心者でも取得できる?
- TOEIC500点はどのような勉強法が効率的?
私も過去に500点の壁に苦しんだ一人でして、その経験から500点を達成するために必要な情報を提供できるかと思います。
先日、私はこのようなツイートをしました。
TOEICで500点を達成したい人の戦略はご覧のとおり
— ほろほろ (@investfrom30) October 26, 2020
・リスニングはPart2を中心にテスト対策
・リーディングはPart5を中心にテスト対策
・分かる問題の正解にこだわる!
・分からない、迷う問題は簡単に諦める!
・正答率より回答数を意識する!
これを理解しているだけでも500点は見えてくる#TOEIC
500点を達成するためには、やみくもに学習を続けるだけではいけません。
方向性を意識しながら、戦略的に学習をする必要があります。
この記事を読めば、TOEICで500点を超えるための勉強法を具体的にイメージできるはずです。
この記事の内容
- TOEIC500点のレベルと難易度
- TOEIC500点を目指す勉強法
- TOEIC500点を達成するために英語基礎を強化せよ
TOEIC500点のレベルと難易度
TOEICで500点を目指すにあたって、どれくらいのレベルと難易度なのか理解していきましょう。
TOEIC500点のレベル
個人差はあるものの、500点台の人は「英語の基礎力がある程度つき、英語ができることが増えてきた」と実感できるはずです。
TOEICに落とし込むと「出題される英単語をある程度理解でき、基礎的な設問にはなんとか回答できる」というイメージかと思います。
足元はしっかりしていないものの、スコアアップのための基礎力が備わってきている段階が、TOEIC500点台のレベルと言えるでしょう。
英検で比較すると?
TOEIC500点台を英語検定で比較すると、準2級〜2級に相当すると言われています。
英語力としては、まだまだ学びが必要な段階です。
TOEIC500点の難易度
英語学習を最初からする人にとっては、最初の壁になりやすいです。
グラフはあるTOEICテスト回のスコア分布を示しています。
これによると、500点まではスコアアップを目指しやすいことが分かります。

500点を超えて600点台に入ると、スコア帯に属する受験者が減少に転じます。
つまり、TOEICで高得点を目指すためには、500点を達成することが大きな目標になりそうです。
TOEICの平均点は580点
500点を目指して勉強することの大切さは、TOEICの平均点である580点にタッチする意味でも重要となります。
履歴書に記入して目を引く点数が、600点前後からと言われていることが理由です。
英語学習を通じて、TOEICを頑張る人なら500点の達成にこだわるべきです。
500点を達成できれば、その後の学習も効率が良くなってきます。
TOEIC500点を達成するための勉強時間
TOEICを頑張ろうと考える人は、500点を達成するためにどれくらいの勉強時間が必要なのでしょうか?
こちらは1985年に出された論文の一部であり、オックスフォード大学の教師用のガイドとしても採用されているものです。
あくまでも概算であることを理解して見てください。
現在のスコアが250点の人が500点台を目指すには700時間、現在スコアが350点の人は450時間と言われています。
要約すると、TOEICで100点のスコアアップを目指すには、約200時間の勉強が必要であるということです。

やっぱりTOEICってハードルが高んだ…
と落胆されてしまった人もいるかと思いますが、簡単にスコアアップができないからこそ、TOEICに価値があるとも言えます。
毎日継続して、コツコツと学習時間を積み上げる必要はどうしてもあります。
このオックスフォード大学のガイドにも「短期集中ではスコアアップに繋がらない」というメッセージが記載されています。
一方で、テスト対策の重要性についても言及されており、TOEIC試験に慣れることがスコアアップに繋がる側面もありそうです。
この記事を書いている、ほろほろ(@investfrom30)は4ヶ月で600点から860点まで達成しています。
勉強時間としては100時間弱でしたので、この表が示している500時間というノルマをまったく達成していません。(10年前に大学で英語を勉強していたアドバンテージはあります)
どのような英単語や文法が頻出であり、どのようなパターンの設問が出題されるか把握することで、勉強時間は短縮できる可能性はありそうです。
TOEIC500点を目指す勉強法
TOEICでスコアアップを目指すには、リスニングとリーディングの英語力の強化に合わせて、効率的な回答に必要な試験対策も必要になります。
IF30では各パートのスコアアップに必要な情報を提供しているので、そちらが参考になります。
とはいえ、現在のスコアが500点未満の人ですと、テスト対策をやりすぎると負荷がかかりやすいとも言えます。
そのため、継続性を重視して、スコアアップのためのワンポイント・アドバイスをご紹介します。
リスニングの勉強法
TOEICリスニング・セクションは4つパートに分かれています。
パート | 内容 | 問題数 |
---|---|---|
Part1 | 写真描写問題 | 6問 |
Part2 | 応答問題 | 25問 |
Part3 | 会話問題 | 39問 |
Part4 | 説明文問題 | 30問 |
500点未満の人は、音声の内容を半分も理解することが難しいため、少しでも正答率が上がるように工夫をすることをおすすめします。
Part1は主語と動詞の関係を意識する
Part1(写真描写問題)は主語・動詞・目的語(補語)の関係をしっかり聞き分ける練習をしましょう。
誰が(主語)・どうした(動詞)・なにを(目的)
中学校でやったSVOやSVCの文型を意識しながら、リスニングすると正答率が上がりやすいです。
例えば、このような写真問題で次のような選択肢が出たと想定します。
- (A) A woman is cleaning a desk.
- (B) They are readingnewspaper.
- (C) Some plants is being removed.
- (D) Vehicles have been parked in a line.
赤:主語 緑:動詞 青:目的語(補語)
主語と動詞は最低限、聞き取りしたいところです。
Part2は重複ワードを選択しない
Part2(応答問題)は、短い音声を聞いたあとに、その返答として正しいものを選択します。
音声も短いことから初心者でも回答しやすいパートです。リスニング・セクションの25%の配点を占めており、点数を稼ぎやすいパートとも言えます。
Part2は『ひっかけ問題』が多く出題されます。
(設問)
- Where is a post office?
(選択肢)
- (A) Next to that store.
- (B) There are two office chairs.(同じキーワード)
- (C) I’ll look at my bank account.
(設問)
- I bought this book yesterday.
(選択肢)
- (A) It’s a contemporary architecture.
- (B) That’s boat is nice.(発音がかなり近い)
- (C) It’s popular among young people.
雰囲気だけで回答している受験者をふるい落とすために、このような選択肢が用意されています。
重複ワードは不正解であることが多いので、覚えておきましょう。
Part3やPart4では使えない知識ですので注意してください!
Part2は音声がどんどん進んでいきます。
音声を聞いてすぐに反応する必要があるため、考え込んではいけません。分からなければ諦めて、次の問題に進む勇気も必要です。
Part3とPart4は設問の先読み
Part3(会話問題)とPart4(説明問題)は30秒〜60秒の長めの音声を聞いて、3つの設問に回答します。
正答率を上げるために、設問を先読みして、音声の内容をあらかじめ把握しましょう。
500点未満の人ですが、3つの設問をすべて先読みするのは困難かもしれません。
その場合は、1つ目と2つ目の設問だけ、目を通すようにしてください。
設問と音声のヒントはおおよそ順番が一致しています。
- 1問目はWho is the speakers?「話し手たちは誰ですか?」などの簡単な設問が多いため、正解にこだわりましょう。
- 2問目は最初の設問の流れで、内容が理解できたら、正答率が上がります。
- 3問目はWhat does the speaker probably do next?「話し手はおそらく次に何をしますか?」などの少し難しい設問が多いため、分かればラッキー程度として考えて良いでしょう。
慣れてきたら先読みの箇所を変える!
なお、Part3とPart4に慣れてきたら、先読みする設問は2つ目と3つ目に切り替えます。
1つ目の設問は比較的簡単であり、音声中のヒントも早い段階で出現することが理由です。
(参考)【知らないと損する】TOEIC リスニングの『先読み』のコツ
TOEICで500点を目指す場合、Part3とPart4はすべて正解する必要はありません。
50%の正答率でも500点は達成できます。正解しやすいところを確実に取っていく感覚でチャレンジしましょう。
リーディングの勉強法
TOEICのリーディング・セクションは3つのパートに分かれています。
パート | 内容 | 問題数 |
---|---|---|
Part5 | 短文穴埋め問題 | 30問 |
Part6 | 長文穴埋め問題 | 16問 |
Part7 | 長文読解問題 | 54問 |
500点未満の人は、単語力と文法力が不足しているため、すべての内容を理解しようとすると時間不足になりやすいです。
1問の正答率にこだわることも大切ですが、回答数を重視した方が結果的にスコアアップに繋がることを覚えておいてください。
Part5は出やすい問題パターンを集中学習
Part5(短文穴埋め問題)は短文穴埋め問題とも呼ばれており、空白( )の中に正しい選択肢を入れる設問が続きます。
Part5は設問が短いため、初心者でも回答しやすいパートです。
TOEICリーディング・セクションの30%の配点を占めているため、点数を稼ぎやすいパートでもあります。
500点未満の人は最初にPart5からテスト対策をすると、スコアアップに繋がりやすいとも言えます。
Part5には出題されやすい問題パターンは下記の3つです。
- 語彙:文脈にあった正しい単語を選択する
- 品詞:名詞・形容詞・副詞などから正しいものを選択する
- 動詞:時制や三人称などの正しい動詞の形を選択する
このあたりを中心にテスト対策するようにしましょう。
Part5の練習にはTOEICでる1000問という問題集を繰り返しやることをおすすめします。
「英単語や文法は知っていれば回答できる。知らなければ回答できない」と思っておいたほうが良いです。
消去法は時間を浪費しやすい
500点未満の人は、なんとか正解を導き出そうと、消去法を利用することもありますが、TOEICリーディング・セクションは常に時間に追われていることを覚えておいてください!
諦めてページをめくれば、回答できる設問があるかもしれません。正答率より回答数が重要です!
Part6は時間調整に利用する
Part6(長文穴埋め問題)は長文のなかに、4つの空白( )が用意されています。
その中に入る、正しい文法や、前後の文章との繋がりが自然な選択肢を選びます。
Part6はTOEICリーディング・セクションの16%の配点しかありません。
Part5で時間を使いすぎてしまったら、Part6は思い切って飛ばしてしまうくらいの気持ちでも良いでしょう。
Part6の難易度が高い設問
Part6にはフレーズを挿入する設問があります。
500点未満の人では、正解の位置を見極めることが難しいため、積極的に回答する必要は無いかと思います。
フレーズ挿入問題は時間を消耗しやすいため、最初から捨ててしまうのも、戦略のひとつです。
Part6の勉強については、Part5(文法問題)の延長と捉えて、優先的にやる必要はありません。
Part7はシングル・パッセージの簡単な長文から
Part7(長文読解問題)は全て英語で書かれた長文を読んで、いくつかの設問に回答するパートです。
Part7はパートのなかで細分化することができます。
- 情報源が1つ:シングル・パッセージ
- 情報源が2つ:ダブル・パッセージ
- 情報源が3つ:トリプル・パッセージ
Part7はだいたい12の長文(大問)と54の設問から構成されており、500点未満の人がすべて回答することは非常に難しいです。
できるだけスコアアップを目指すには、シングル・パッセージの簡単な長文から回答するようにしましょう。
シングル・パッセージの簡単な長文
- メール返信の問題
- チャットの問題
- 設問が2つの長文
文章が短いことや、そこまで難しい内容が含まれていないため、初心者でも回答しやすいです。
このようなシングル・パッセージの長文を優先的に回答して、正解にこだわりましょう!
一方で、シングル・パッセージの難しい長文には社説・論評というものがあります。
こちらは上級者での苦戦する人が多いため、飛ばしてしまっても良いかもしれません。
まずは設問を読んで内容を理解する
Part7の全体に言えることですが、まずは設問を確認すると、長文に何が書かれているか理解しやすくなります。
設問を見た段階で「難しい」と感じれば、次の問題に進むことも検討します。
Part7のダブル・パッセージとトリプル・パッセージには、NOT問題と呼ばれている設問があります。
- What company policy does NOT apply to Mr. Hamasaki’s purchase?
「Hamasakiさんの買い物に適応されない社内規定はなんですか?」
このような明らかに難しそうな設問がNOT問題であり、上級者であっても正解を見つけるのに一苦労します。
- What is a purpose of the letter?
「この手紙の目的はなんですか?」 - How many box sizes are available?
「箱のサイズはいくつありますか?」
このような簡単そうな設問を優先して、回答すると良いでしょう。
TOEIC500点を達成するために英語基礎を強化せよ
ここまで、TOEICで500点を達成するための各パートの勉強法について解説をしてきました。
パートごとのテスト対策は、効率的なスコアアップのために重要です。
一方で、500点未満の人は、英語の基礎力が十分に備わっていない課題が残っています。
基礎学習については単語・文法・発音の3つのカテゴリに分けて学習することをおすすめします。
- 単語
- 文法
- 発音

500点未満の人は単語学習を軸にして、文法と発音を学習すると効率的です。
単語の勉強法
TOEICに出題される英単語は4000〜3000単語の種類と言われています。
TOEICスピードマスターという英単語帳を利用すれば、1冊で完結して3000語を習得できるようになります。

本書には発音記号と例文も豊富に記載されており、発音用の音声CDも付属されているため、基礎学習にぴったりの内容です。
単語を覚えるなかで、それぞれの単語の発音も練習していきましょう。
発音の勉強法
発音については、覚える必要があるのか疑問に感じる人もいるかと思います。
結論としては、発音は覚えるべきです。
自分で発音できない単語は聞き取りできないことが一番の理由です。
coincidence「偶然の一致」 → convenience 「便利さ」
このように発音がしっかり理解できていないと、自分の知っている単語に勝手に置き換える現象が発生します。
結果的にリスニングの精度がいつまでも上がらない状態になります。
だから、発音の練習も重要です!
「発音の練習って難しそう…」と思う人も心配ありません。
発音は奥が深いのですが、表面的に覚える発音は40〜50個です。
やってみると案外簡単であり、発音記号が読めるようになると単語学習が一気に進みます。
発音の勉強には英語耳という参考書がおすすめです。
「500点未満の人には早いのでは?」と感じるかもしれませんが、発音は英語学習の早い段階でやるべきです。それくらい価値がありますよ。
文法の勉強法
TOEICに出題される文法表現は中学英語レベルのものがほとんどです。
つまり、高度な学習は不要と言えます。
Part5に特化したTOEICでる1000問をコツコツ回答して勉強しても良いかと思います。
英語基礎からしっかり学びたい人は、中学校で利用されるEvergreenなどの文法書でも大丈夫ですし、もう少しゆるく勉強するなら一億人の英文法という参考書が分かりやすくおすすめです。
全体の勉強
そして、TOEIC全体の勉強には公式問題集を繰り返し回答するのが良いかと思います。
500点未満の人はそれぞれの問題を時間をかけてやっても良いです。
- まずは問題に挑戦する
- 分からない単語をマークする
- 理解できない文章をマークする
- 解説を見ながら理解する
- 翌日に再度挑戦する
これくらいのイメージで勉強を進めていきましょう。
読んでいただいてありがとうございます!
以上がTOEICで500点を達成するための勉強法です。
過去に500点の壁に苦しんだ経験をもとに提案をさせていただきました。
ベストな勉強法については、人それぞれ違いますので、参考にして頂ければ幸いです。
TOEICの勉強効率を最大限に上げたい人
この記事でTOEIC500点を達成するための勉強法を理解して頂けたかと思います。
スコアアップには勉強時間を積み重ねる必要があります。
一方で、「どうしても短期間でスコアアップしたい!」と考えている人もいるでしょう。
少しでも勉強時間を短くして、スコアアップをしていきたい場合には、学習効率を最大化する必要があります。
完全にTOEICに特化した勉強をするために、スタディサプリTOEIC対策コースを利用するのもひとつの方法です。
私も利用してみましたが、順序立てされているため、無駄が一切ありません。TOEICの人気講師である関先生の動画レッスンだけでも、テスト対策の価値が十分にあります。
「なんとか短期間で勝負する!」という人はアプリの力を借りましょう。7日間無料で利用できるため、試してみるのも良いかもしれません。
(参考) スタディサプリENGLISH TOEIC対策コースの評判【レビュー記事】
記事でご紹介した参考書