CFD（差金決済取引）は、株価指数、コモディティ、債券など様々な資産に投資ができる便利な手法です。
一方で、各銘柄には異なる特徴とリスクがあり、投資目的に応じた戦略が求められます。また、CFDブローカーによって銘柄の取扱状況が異なります。
この記事では、CFDで取引できる銘柄の種類やCFDブローカーの取扱状況をまとめました。
関連記事：CFDとは？差金決済取引を理解して投資の幅を広げよう！
主なCFD銘柄の種類とその特徴
株式CFD
CFDではAppleやGoogle（Alphabet）といった、個別企業の株式を投資することができます。
世界中の主要企業の株式に投資できるため、ポートフォリオの多様化が図れます。少額の資金でもレバレッジを活用して大きな取引が可能ですが、同時にリスク管理も重要になります
関連記事：レバレッジとは？かけ方や変更方法を理解しよう【CFDやFXの疑問を解決】
また、日本国内から信用売りが難しい海外の個別銘柄でも、CFDになら下落局面で売りポジジョン（空売りに相当）を持つことが簡単にできます。
サクソバンク証券はCFDブローカーのなかで個別銘柄の取り扱いが圧倒的に多いです。
関連記事：サクソバンク証券の評判と開設方法
株価指数CFD
CFDは日経平均やNYダウ、NASDAQなどの株価指数（インデックス）を取引できます。
個別銘柄ではなく、特定の市場全体に対して投資できるため、市場全体の動向に基づいた戦略を取ることができます。売りポジジョンやレバレッジの使用も可能です。
アメリカと日本にある代表的な株式指数はどのCFDブローカーでも取り扱いしていますが、ヨーロッパやインドなど世界中の株式指数も取引対象にしたい場合には、IG証券の利用がおすすめです。
関連記事：IG証券の評判と開設方法
商品CFD（コモディティCFD）
原油などの資源、金や銀などの貴金属といったコモディティもCFDで取引できます。
商品価格の変動に基づいて投資することで、インフレ対策やリスク分散に役立ちます。地政学リスクや需給の変動など外的要因による価格変動が大きいことが特徴です。
コモディティは配当が得られず、ファンドコストが発生することがしばしばあり、初心者向けではありません。
しかし、短期的な値動きを利用したトレードに有効活用でき、CFDブローカーによって異なるコストに留意すれば、長期投資でインフレーションに対抗することもできるでしょう。
国債CFD
あまり知られていませんが、CFDでは主要国が発行する国債を取引することができます。
アメリカの米国債（10年国債）などはとくに取引量が多く、利回りも高いことから人気です。
関連記事：米国債はどこで買える？【投資価値とタイミングを考察】
国債の価格は金利の変動に大きく影響を受けます。株式やコモディティよりも値動きは緩やかで、中央銀行の金利政策を先読みした長期的な投資戦略に適しています。
国債を扱っているCFDブローカーはIG証券のみです。
CFD銘柄を選ぶ際のポイント
投資の目的を明確にする
短期的な利益追求、長期的な資産分散、インフレヘッジなどの目的によって、適した銘柄が異なります。
CFDでは短期トレードに適した投資手法ですが、GMOクリック証券などのコストルールを応用すると為替変動を気にせず、一般的なネット証券の株式よりローコストで長期投資できます。
関連記事：CFDを活用して株価指数の長期投資を低コスト＆為替ヘッジする方法
リスク許容度を考える
CFDブローカーと銘柄によって、スプレッドとロスカットの条件が異なります。
スプレッドは実質的な手数料であり、リターンに大きな影響を与えます。
レバレッジを利用すれば少額で大きなリターンが期待できますが、ロスカットによりなりやすいという関係性にも注目です。
取引量が少ない銘柄ではスプレッドとロスカットの条件が厳しい傾向にあるため、トレード前に各CFDブローカーの取引ルールを確認するべきです。
関連記事：CFDのスプレッドとは？パフォーマンスを良くする基礎知識を解説！
市場動向に注視する
経済、政治、企業業績など、さまざまな要因が価格に影響を与えます。最新の情報を基に判断しましょう。
例えば、国債などは中央銀行の金利政策に影響を受けて長期的なトレンドになることが多いです。また、石油や銅（コッパー）などは世界的な景気に左右されやすいです。
CFDの銘柄に関するよくある質問
- QおすすめのCFDブローカーは？
- A
読者の投資レベルや何に投資したいかなどによって、選ぶべきCFDブローカーが異なります。各CFDブローカーでできることをまとめていますので、以下の記事を参考にしてみてください。
- QCFDは為替の影響を受けますか？
- A
トレードする銘柄の条件によって異なります。ドル建ての場合には為替の影響を受けますが、海外の株式指数やコモディティでも円建ての場合には為替の影響を受けません。
円建ての海外資産の場合には、金利調整額について確認が重要です。GMOクリック証券CFDでは、このファンディングコストが一部の円建て銘柄で発生しないため有利にトレードができます。
- QETFの種類が充実している時代にCFDを利用する意味は？
- A
最近はETFやETNの種類が増えたことで一般的なネット証券でも幅広い資産に投資ができるようになっています。
一方で、一般的なネット証券ではレバレッジや売りポジションなどの条件が厳しく制限されており、より自由なトレードを求めるならCFDの利用価値があります。
まとめ
CFDは幅広い銘柄を取り扱い、投資戦略に応じて多様な選択肢を提供します。しかし、レバレッジを活用することで、利益も損失も大きくなりうるため、各銘柄の特徴やリスクをしっかり理解することが大切です。自分に合った銘柄を選び、慎重な取引を心がけましょう。
さらに詳しい情報については、証券会社や金融庁のホームページを参考にしてください。
