不動産投資信託(REIT)に株式投資するための基礎知識【配当に有利】

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REITの基礎と魅力 投資
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最近話題のREIT(不動産投資信託)や不動産投資に興味がある方向けの記事です。

この記事では不動産投資における「間接的」「直接的」な投資の違いについて、投資を始める前に知っておくべきことをサクッと解説していきます。

 

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REIT証券に投資していこう

結論からお伝えするとREIT証券を優先的に購入することをお勧めします。

不動産を直接購入して投資する方法は素人には難しいですし、サラリーマンでは時間を捻出することができないためです。

 

『投資=上場企業が発行する株式を購入する』 私が投資を始めた頃はこんなふうに考えていました。確かに間違えではありませんが、不動産投資というキーワードだけ聞くと、初心者投資家は身構えてしまい、距離をおいてしまいがちです。

しかしながら、動産投資信託(以下、REIT)を上手く活用することで、比較的安全に、そして安定した配当を狙うことが可能になります。

このREIT投資戦略はすべての社畜投資家にとって理解を深めるべきものだと考えています。

このエントリーでは、REITの概要、メリットとデメリット、社畜投資家のREIT活用術を説明します。

 

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不動産投資の方法について理解を深めよう

不動産投資を始めるにあたって、不動産投資を行うということと不動産投資法人に投資を行う、この2つの違いを理解する必要があります。

 

『不動産投資を行う』とは?

こちらは、多くの人が考えている不動産投資の方法です。俗に言う、アパートやビルの一棟買いというものですね。不労所得を得る方法の代表格で、いわゆる「大家さん」になって賃貸収入を得る投資手段です。

数年前くらいから、古民家を格安で取得して、リノベーション後に賃貸物件として貸し出す「大家さんビジネス」なるものがテレビや雑誌で特集されています。

【直接的な不動産投資のイメージ】
不動産の購入から管理までオーナーとして個人で行う。
不動産投資におけるリスクをすべて個人で請け負う必要性があるが、不動産から得られる収益は最大化しやすい。

 

『不動産投資法人に投資を行う』とは?

こちらがREITと言われる投資方法です。投資家は直接、物件(不動産)を購入する訳ではなく、投資法人と言われる『取りまとめ役』が株式市場で公開している株式を購入するかたちで資金を提供します。

不動産投資法人は、その見返りに、不動産投資から発生した利益の一部を配当金として投資家に分配します。

【REITによる投資のイメージ】
多くの出資者が集まって、不動産投資信託会社に不動産管理を一任させる。
不動産から発生した収益一部を配当として出資者へ還流させる。

 

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『不動産投資を行う』のメリットとデメリット

このエントリーのメインではありませんので、不動産投資については簡単に説明します。

下表は不動産投資を行うにあたって生じるメリットとデメリットです。

メリット デメリット
現物資産 イニシャルコストが高い
収入の安定 空室リスク
節税効果 金利リスク
インフレ対策 不動産価格の下落リスク
相続が可能 老朽化
私的年金化 維持費
死亡保険のような効果(団信保険加入時) 流動性が低い

POINT

不動産投資を行う最大のメリットは現物資産から発生する安定した収入を得ることにありますが、一方でイニシャルコストが非常に高いため誰でもすぐに始めれることはできません。また、不動産を購入して貸して終わりということはなく、安定した収入を得るために不動産の維持費も多く発生します。

 

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『不動産投資法人に投資を行う』メリットとデメリット

一方でREITによる投資では下記のようなメリットとデメリットがあると言われています。

メリット デメリット
イニシャルコストが安い 実物資産ではない
リスクの分散化 投資戦略は大株主の一存になりやすい
株式市場で取引できる 不動産投資に比べて収入は安定しない
維持費が安い(不要) 上場廃止リスク
配当金が発生する 無配リスク(※稀ですが可能性があります)
流動性が高い 投資法人の倒産リスク

POINT

REITによる投資の最大のメリットは、イニシャルコストが安い、つまり少額から間接的に不動産投資を行えることにあります。結果的に複数のREITを購入することでリスクの分散化が可能になります。また、REITは収益の90%を配当とすることで優遇税制を受けることができる仕組みになっています。つまり、比較的に高い利回りの配当金が望めます。一方で、実物資産でないため、一度に大きなリターンを得ることは難しく、不動産投資に比べれば収入の安定性には雲泥の差があります。また、REITならリスクを減らすことができるといっても、上場廃止や投資法人の廃業や倒産リスクは常に付きまといます。

このように、直接的な不動産投資とREITを介した不動産投資では、それぞれに一長一短が存在します。

どちらを選ぶべきかは、あなたの資産状況やリスクの取り方によって異なりますが、一般的な社畜投資家であればイニシャルコストが安く、リスクの分散化をしやすいREIT証券を選ぶほうが良いでしょう。

 

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社畜投資家がREITを選択すべき理由

社畜投資家にとってREITが優れている点は特に下記の3つだと考えます。

配当が比較的に安定している

  • 不動産賃貸料が基本的な配当の原資となります。(稼働率が悪くなければ将来的な収益の見通しが分かりやすいと言えます)
  • J-REITであれば、利益の90%を配当に回すことで実質法人税が免除されるため、節税効果の観点からも積極的な配当が期待できます。

 

運用の手間がない

  • 不動産投資と管理のプロに委託するため、投資に必要以上の時間を割かなくても良くなります。
  • 直接的な不動産管理が不要ですので、『お金で時間を買う』という考えもできます。

 

流動性が高い

  • 株式市場に上場されているREIT証券であれば、上場株式と同等の取引が可能です。
  • 流動性が高いので、現金が必要になれば、すぐに換金することができます。

 

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REITの種類

REITを介した投資先には以下のような代表的なものがあります。

投資先 特徴
オフィスビル 立地が良ければ安定した賃貸収入が期待できます。企業の借り主であることがほとんどで、結果的に景気動向に影響を受けやすいと言えます。
商業施設(テナント) ショッピングモールや商業ビルでの賃貸収入が期待できます。人気住宅地やニュータウンの近くなど立地が重要です。また、テナントの入居(稼働率)に影響を受けやすいと言えます。
ホテル(リゾート施設) 人気や流行に影響を受けやすいと言えます。訪日外国人の増加で追い風です。
物流施設 需要は景気動向に左右されやすいですが、インフラ的な要素もあります。eコマースの普及で頭角を現しているREITです。
住宅 居住用マンションなどの賃貸収入が期待できます。生活用であるため、景気動向に影響を受けにくいと言われています。
医療施設(病院) 介護付き有料老人ホームの運営による収益が期待できます。また、超高齢化社会の日本では需要が増加していきます。一方で、需要のピークアウトが一気に起こる可能性もあります。

これら投資先のうち、どれが一番良いかという答えは存在しません。

それぞれの投資先によって、景気動向の影響や需要の変化が異なるためです。

同サイトでは、1つのセクションに偏るのではなく(例えばオフィスビルのREITだけ所有する方法)、これらの投資先を有するREIT証券を満遍なく所有するポートフォリオの作成をおすすめします。それがリスクの分散化に繋がるためです。

 

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REITと不動産への直接投資の違い

基本編の最後にREITと不動産への直接投資の違いをまとめておきます。

  REIT 不動産への直接投資
イニシャルコスト 少額 高額(不足分はローン)
ランニングコスト ほとんどない 必要(税金や修繕費)
物件管理 不要 必要
管理委託コスト 基本的に不要 必要
不動産投資の専門知識 あれば良いが無くても可能 必要
分散投資 少額の資金でも可能 多額の資金があれば可能
取引場所 株式市場 不動産市場
流動性 高い 低い

今回の基礎編では社畜投資家として、抑えておきたいREITの基本を説明しました。

次回のエントリーでは、REITのポートフォリオの組み方やリスクについての応用編を説明します。