
株式投資の手数料を安くしたい人
「手数料が高いと株式投資のパフォーマンスが悪くなると聞きました。なので、手数料が安い証券会社を教えて下さい!ちなみに比較もして欲しいです!ついでに選び方の基準とかも教えて下さいな。」
こういったご要望にお答えします。
この記事の内容
- 定額と都度 どちらを選べば良いのか
- 定額プランの手数料比較とおすすめ
- 都度プランの手数料比較とおすすめ
- あなたにあった証券会社の選び方
- 株式投資で手数料を減らすのは超重要
株式投資におすすめ証券会社9選の手数料を比較
皆さん、こんにちは!ほろほろ(@investfrom30)です。
今回は株式投資を始める際に知っておきたい『証券会社の手数料』を比較します。
また、皆さんそれぞれの投資スタイルに合わせた証券会社とプラン選びについてのヒントを紹介していきます。さらに記事の最後に手数料を抑える重要性を記載しています。ご興味があれば合わせてご利用ください。

手数料の理解を深めて、有利な立場から投資できるようになりましょう!
定額と都度 プランはどちらの手数料を選べば良いのか
証券会社の手数料を考える時には必ず【定額プラン】または【都度プラン】のどちらかを選択することになります。まずは、どちらを選ぶべきか考えた方が良いですよ。
とにかく手数料を払いたくないなら
こういった人は定額プランで1日の約定金額の合計を50万円以内にする努力しましょう。それによって、手数料と無縁の投資家になれます。
最近の証券会社の傾向を見ていると「1日の約定金額が合計50万円未満なら手数料無料」としているところが多くなってきました。
1日に何回も取引したい
こういった人は手数料の計算が結構ややこしくなります。手数料パターンが無限に広がるためどちらが良いか断言することができません。
例えば、SBI証券を利用して、一回の約定金額が49,000円の取引を都度プランと定額プランで行った際の手数料を比較してみます。
定額プランでは11回目の取引で約定合計額が50万円を超えるため、838円の手数料が発生します。この金額まで都度プランを利用すると15回目の取引で手数料の合計が825円になります。
つまり、このケースでは15回以上取引をするなら定額プランがお得になりますし、それ以下なら都度プランがお得になるというとてもややこしい状態になります。現実的には約定金額が毎回変わりますから、こんなシンプルな話でもなくなりますね…。
回数 | 売買 | 約定金額 | 手数料(都度) | 手数料(定額) | 約定合計 |
1 | 買い | 49,000 | 55 | 0 | 49,000 |
2 | 売り | 49,000 | 110 | 0 | 98,000 |
3 | 買い | 49,000 | 165 | 0 | 147,000 |
4 | 売り | 49,000 | 220 | 0 | 196,000 |
5 | 買い | 49,000 | 275 | 0 | 245,000 |
6 | 売り | 49,000 | 330 | 0 | 294,000 |
7 | 買い | 49,000 | 385 | 0 | 343,000 |
8 | 売り | 49,000 | 440 | 0 | 392,000 |
9 | 買い | 49,000 | 495 | 0 | 441,000 |
10 | 売り | 49,000 | 550 | 0 | 490,000 |
11 | 買い | 49,000 | 605 | 838 | 539,000 |
12 | 売り | 49,000 | 660 | 0 | 588,000 |
13 | 買い | 49,000 | 715 | 0 | 637,000 |
14 | 売り | 49,000 | 770 | 0 | 686,000 |
15 | 買い | 49,000 | 825 | 0 | 735,000 |
16 | 売り | 49,000 | 880 | 0 | 784,000 |
17 | 買い | 49,000 | 935 | 0 | 833,000 |
18 | 売り | 49,000 | 990 | 0 | 882,000 |
19 | 買い | 49,000 | 1,045 | 0 | 931,000 |
20 | 売り | 49,000 | 1,100 | 0 | 980,000 |
初心者におすすめのプラン
どちらが優れているか決めることはできません。ただ、初心者の人は可能な限り手数料を払わない方法で投資をする方が良いですよ。こちらに関しては、この記事でも解説していきます。
なので、基本的には「定額プラン」を利用して手数料無料化を目指しましょう。

1日ごとの「定額プラン」の手数料比較
証券会社名 | 〜5万円 | 〜10万円 | 〜20万円 | 〜30万円 | 〜40万円 | 〜50万円 | 〜100万円 | 口座数 |
SBI証券 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 838円 | 約500万 |
楽天証券 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 943円 | 約400万 |
マネックス証券 | 2750円 | 2750円 | 2750円 | 2750円 | 2750円 | 2750円 | 2750円 | 約180万 |
松井証券 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 1100円 | 約120万 |
auカブコム証券 | − | − | − | − | − | − | − | 約115万 |
GMOクリック証券 | 234円 | 234円 | 234円 | 305円 | 438円 | 438円 | 876円 | 約43万 |
岡三オンライン証券 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 880円 | 約23万 |
ライブスター証券 | 440円 | 440円 | 440円 | 440円 | 440円 | 440円 | 660円 | 非公表 |
DMM株 ![]() | − | − | − | − | − | − | − | 非公表 |
※手数料はすべて税込 2020年4月10日の各証券サイトより情報を入手
アクティブプランとも呼ばれる料金体系です。定額プランでは、1日あたりの売買による約定金額の合計で手数料が変化します。
定額プランでおすすめの証券会社
1日の約定金額の合計が50万円までなら、手数料が無料になる証券会社は4社あります。
株式の取引だけを考えると、どの証券会社が優れているということはありません。イメージとしては、若者に人気なのがSBI証券と楽天証券。電話サポートなどカスタマーサポートに定評があるのが松井証券と岡三オンライン証券という感じでしょうか。
取引ごとの「都度プラン」の手数料比較
証券会社名 | 〜5万円 | 〜10万円 | 〜20万円 | 〜30万円 | 〜40万円 | 〜50万円 | 〜100万円 | 口座数 |
SBI証券 | 55円 | 99円 | 115円 | 275円 | 275円 | 275円 | 535円 | 約500万 |
楽天証券 | 55円 | 99円 | 115円 | 275円 | 275円 | 275円 | 535円 | 約400万 |
マネックス証券 | 110円 | 110円 | 198円 | 275円 | 385円 | 495円 | 550円〜1100円 | 約180万 |
松井証券 | – | – | – | – | – | – | – | 約120万 |
auカブコム証券 | 99円 | 99円 | 198円 | 275円 | 275円 | 275円 | 1089円 | 約115万 |
GMOクリック証券 | 96円 | 96円 | 107円 | 265円 | 265円 | 265円 | 479円 | 約43万 |
岡三オンライン証券 | 108円 | 108円 | 220円 | 385円 | 385円 | 385円 | 660円 | 約23万 |
ライブスター証券 | 55円 | 88円 | 106円 | 198円 | 198円 | 198円 | 374円 | 非公表 |
DMM株 ![]() | 55円 | 88円 | 106円 | 198円 | 198円 | 198円 | 374円 | 非公表 |
※手数料はすべて税込 2020年4月10日の各証券サイトより情報を入手
スタンダードプランとも呼ばれる料金体系です。都度プランでは、一回の売買の約定金額で手数料が変わります。
都度プランのおすすめの証券会社
一回の約定金額が5万円までなら、税込み55円で取引できる証券会社は4つあります。
さらに細かい約定金額の設定なら、ライブスター証券とDDM株がしのぎを削っている状態です。
株式投資の初心者にベストな証券会社の選び方
このように比較していくと、利用するべき証券会社が絞れてきますね。
ただ、「とにかく手数料が安い証券会社!」と飛び付くのは少し待ってくださいね。
手数料も大切ですが、その証券会社のサービス内容も確認しておきましょう。利用できるサービスは証券会社でかなりバラバラですので、事前に把握しておくことが大切かと思います。
証券会社名 | 口座数 | 投資信託 | 外国株 | 債権 | 手数料無料ETF |
SBI証券 | 約500万 | ● | ● | ● | ● |
楽天証券 | 約400万 | ● | ● | ● | ● |
マネックス証券 | 約180万 | ● | ● | ● | ● |
松井証券 | 約120万 | ● | – | – | – |
auカブコム証券 | 約115万 | ● | – | ● | ● |
GMOクリック証券 | 約43万 | ● | – | ● | – |
岡三オンライン証券 | 約23万 | ● | – | – | – |
ライブスター証券 | 非公表 | ● | – | – | – |
DMM株 ![]() | 非公表 | – | ● | – | – |
※2020年4月10日の各証券サイトより情報を入手
手数料だけ見ると松井証券が良さそうなのですが、それだと外国株式には投資ができません。
また、手数料無料で利用できるETFを提供しているかも重要です。さらに言えば、『経費』と言われる管理委託費用が安くて、純資産総額が大きい安全なETFの取引を無料開放しているかが大切です。このあたりはSBI証券と楽天証券がライバル関係かと思います。
それぞれの証券会社の強み・弱みがあります。「今は国内株式だけ投資するけど、慣れたら海外株式も…」と考えられている人もいるでしょう。こういった場合は、【国内株式→松井証券】【海外株式→SBI証券】 みたいに分けることでコストパフォーマンスを最大化させる方法もあります。
それぞれの証券会社のイメージ
私はほとんど全ての証券会社の口座を持っています。しかも、それぞれ家族3人分作っています。そんな私が持っている証券会社のイメージはこんな感じです。
証券会社名 | 特徴 |
SBI証券 | オールマイティ 若者に人気 |
楽天証券 | オールマイティ 若者に人気 |
マネックス証券 | 海外株が充実している |
松井証券 | 老舗 カスタマーサポートに定評 料金体系がシンプル |
auカブコム証券 | 空売り銘柄が豊富 優待投資家に人気 |
GMOクリック証券 | スマホアプリが定評 |
岡三オンライン証券 | 拘束金なしでIPO抽選に参加可能 |
ライブスター証券 | スタートアップ 手数料で攻勢をかける |
DDM 株 | スタートアップ 手数料で攻勢をかける |
※あくまでも管理人が持っているイメージです。
分布図でいうとこんな感じ

この分布図はあくまでも私の独断と偏見です。ほとんど全ての証券口座を持っていて取引実績もありますので、そこそこ信頼性はあるかなと思います。
ネット証券は大乱戦
ネット証券は全体的に手数料が安いです。それぞれの証券会社がしのぎを削っていますので、利用者からすると利便性がどんどん高くなっています。そんな、ネット証券を選ぶポイントは『手数料』×『利用可能なサービス』で決めるしかなさそうですね。
総合証券はとにかく高い
総合証券会社の手数料がとにかく高いことがわかりますよね。電話サポートや窓口取引などのサービスが充実している分の手数料が上乗せされています。基本的に全てスマホやPCで完結できますから、総合証券には申し訳ないですが不要ですよ。
複数の証券会社に口座を持つことは可能?
私は株式投資を始めた時にこんな疑問を持っていました。答えはYESです。
基本的に無料で口座開設をすることができます。証券会社の数に上限はありません。
複数の口座を持つメリット・デメリットはこんな感じかと思います。管理さえしっかりすれば、メリットの方が多いです。
注意したい点は『NISA口座』はひとり1口座と決まっています。どの証券会社でNISA口座を開設するかは慎重に考えましょう。(基本的にSBI証券・楽天証券などでOKだと思います。)
後から他の証券会社にNISA口座を変更することもできますが、めちゃくちゃ大変です。
株式投資の初心者は手数料を減らすのが超重要
最後に株式投資をする上で、手数料を減らす努力が重要であることを説明します。
手数料は往復ビンタ
私たちが手数料を考えるとき『1回分』を考えがちです。しかし、実際には①株を買う時 ②株を売る時 の2回手数料が発生する可能性がありますよね。つまり投資家は往復ビンタを喰らうことになるんです。ダメージ2倍ですね…。
例えば、A証券の手数料は100円/回、B証券の手数料は1,000円/回だったします。株式投資によって5,000円の利益が出ましたが、手数料の違いによって手元に残るお金に1,800円の差が発生します。
A証券 5,000円 − 手数料(買)100円 − 手数料(売)100円 = 4,800円
B証券 5,000円 − 手数料(買)1,000円 − 手数料(売)1,000円 = 3,000円
こう考えると、手数料って無視できない存在です。何も調べずに投資を始めると、手数料が原因でパフォーマンスが上がらないという状態になるんです。
ネット証券と総合証券
SBI証券を代表するネット証券は手数料が比較的リーズナブルです。パソコンやスマホを利用する40代以下の人がネット証券のメインユーザーとされています。
一方で、電話や窓口で株式商品を購入する総合証券でもネットから投資が可能ですが、手数料が高いです。
証券会社名 | 種類 | 〜5万円 | 〜10万円 | 〜20万円 | 〜30万円 | 〜40万円 | 〜50万円 |
SBI証券 | ネット証券 | 55円 | 99円 | 115円 | 275円 | 275円 | 275円 |
大和証券 | 総合証券 | 1,100円 | 1,100円 | 1,100円 | 1,100円 | 1,100円 | 1,100円 |
※2020年4月10日の各証券サイトの情報を元に作成
※大和証券はネットから購入した場合
SBI証券を使用せず、大和証券をメインに投資をしていると最大1,045円も多くコストをかけることになります。この差は結構大きいです。
それでは以上が、株式投資を始める際の証券会社の選び方と手数料についての説明です。
ここまでお付き合いして頂いた人は、証券会社と手数料に関しての知識が増えたのではないでしょうか。
株式投資を始める前に手数料について調べられた方は、とても金融リテラシーが高いと思います。
私がそうだったのですが「とにかく早く投資してみたい!」という気持ちで適当に何社かに申し込んで、最初に開設できたところで投資をしまくると、結果的に手数料で赤字になっていた、というのが『初心者あるある』なんです。
本記事は少し長くなってしまいましたが、『手数料の比較』と合わせて『最適な証券会社の選び方』にも含み込んでみました。
これから投資を始める皆さまのご参考になれば幸いです。