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日本株式(日経平均)の毎月(1月〜12月)のアノマリーまとめ

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日本株式(日経平均)の毎月(1月〜12月)のアノマリーまとめ投資
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日本株(日経平均)には、月ごとに様々なアノマリーが存在します。

紹介するアノマリーは毎年必ず発生するわけではありません。しかし、これらの傾向を理解することは、投資戦略を考案する際に役立つこともあります。

また、これまで長年に渡り言われてきた一般的なアノマリーも、月別の騰落率(パフォーマンス)で数値化すると大きな変化が起きているようです。

この記事では、日経平均の過去のデータ(2021年から2022年)に基づき、各月のアノマリーを分かりやすく解説します。

アノマリーとは?

金融市場での「アノマリー」とは、株価などが予想と違う動きをすることです。例えば、株は普通、情報が出ればすぐ価格に反映されると考えられますが、時には予想外のパターンが見られることがあります。特定の月や季節に株がよく上がる、といった規則的な動きがそれにあたります。これらは理論とは違うので、投資家はこれを利用して利益を得ようとします。

また、日本株を始めてみたい読者は以下の記事を参考にすると良いと思います。

関連記事:【初心者〜上級者】利用するべきネット証券と始め方を解説

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日本株式(日経平均)の毎月のアノマリーまとめ

1月:「1月効果」

1月効果とは、年明け最初の取引月で株価が上昇する傾向のことです。これは投資家が年末に利益確定の売りを行い、年始に新たな資金を投入することから来る現象です。

ただし、近年は必ずしもプラスパフォーマンスが見られるわけではなく、市場環境によって異なる結果となります。

2月:「停滞期」

2月は市場が比較的静かな月とされています。年初の勢いが薄れ、企業決算の影響が出やすい月でもありますが、大きな動きは少ない傾向です。そのため、パフォーマンスはほぼ横ばいになることが多いです。

3月:「配当権利確定月」

3月は多くの日本企業が配当の権利確定を行う月であり、配当目的の投資家の買いが入るため、株価は比較的安定して上昇する傾向があります。しかし、配当落ち後に売りが出やすい点にも注意が必要です。

4月:「新年度のスタート」

4月は日本の新年度が始まる月であり、企業活動が再開する時期でもあります。新たな事業計画や経済指標が発表されることから、市場が活気づきやすいです。過去のデータからも、4月は比較的強いパフォーマンスを見せることが多いです。

5月:「セル・イン・メイ」

5月には「Sell in May and Go Away(5月に売って離れろ)」という格言があります。これは5月に株を売り、夏の間は市場に戻らないというアノマリーで、海外投資家が夏の休暇に入るため、取引量が減少し、株価が停滞または下落しやすいとされています。

6月:「初夏の調整期」

6月は市場がやや調整する月とされています。企業の決算発表が一段落し、次の大きな材料が出るまで静観する投資家が増えるため、相場は低迷しやすいです。

7月:「夏枯れ相場」

7月は「夏枯れ相場」として知られており、取引量が減少し、相場は停滞しやすくなります。投資家が夏季休暇に入ることが主な要因で、市場の動きが鈍化することから、やや弱含みの傾向が見られます。

8月:「夏のリスクオフ」

8月は市場がリスクオフに傾く傾向があります。夏休みシーズンのため、機関投資家や個人投資家が取引を控え、リスク資産の手仕舞いが増えるため、株価が下落しやすい月です。

2024年8月に発生し、下落幅で歴代1位となった大暴落も記憶に新しいです。

9月:「配当取りの動き」

9月は3月と同様に配当の権利確定月です。しかし、3月ほど大きな動きは見られないため、相場は比較的停滞する傾向があります。配当狙いの買いはあるものの、大きな変動は起こりにくいです。

10月:「恐怖の10月」

10月のパフォーマンス:0%

10月は過去に世界的な株価暴落(1929年、1987年など)が起きたことから、歴史的に「恐怖の月」として知られています。しかし、現代の日本市場では大きな動きは少なく、概ね横ばいになることが多いです。

11月:「年末ラリーの始まり」

11月は年末に向けての「年末ラリー」が始まる月とされています。多くの投資家が年末に向けてポジションを積み増すため、株価は上昇しやすくなります。過去のデータでも11月は比較的良好なパフォーマンスを見せる傾向があります。

12月:「年末ラリーのピーク」

12月は11月に始まった年末ラリーがさらに加速する月です。多くの投資家が年末の休暇前にポジションを増やすため、株価は上昇しやすいです。また、税制上の理由で売却が進む一方、新規買いも増加し、全体としては強い月となります。

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アノマリーから考える日経平均の年間の取り組み方

アノマリーと月ごとの平均パフォーマンスから、一年間の日経平均の取り組み方について考えてみます。

なお、アノマリーや平均パフォーマンスは毎月必ず発生するものではないため、あくまで参考データとして利用することをおすすめします。

日経平均の月ごとの騰落率(パフォーマンス)2001年〜2022年
軽量化済み

1月〜3月:年初から配当権利確定までの上昇を意識

  • 1月効果は近年やや弱まっているものの、年初の市場参加者の動きに注目。
  • 3月の配当権利確定に向けて、株価が安定することが多いため、1月中旬以降から3月までの期間でポジションを取るのは有効。

戦略:1月の年初に大きく買いポジションを取るのではなく、2月や3月の安定期を利用して追加投資を行うと、リスク分散が図れる。一方で、長期投資であれば1月の低パフォーマンス時期を利用して、安く株式を仕込む方法も検討できそう。

4月:新年度のスタートで強気

  • 4月は日本の新年度が始まり、企業の新たな計画が発表される時期。市場全体に楽観的な雰囲気が漂うことが多いため、積極的なポジションを取ることが有効。

戦略:4月初めは市場の好転が期待されるため、先行してポジションを取っておくのが良いかもしれません。


5月〜8月:セル・イン・メイと夏枯れに備える

  • 5月の「セル・イン・メイ」は相場が停滞することが多い。さらに、6月から8月は取引量が減少し、夏枯れ相場やリスクオフの動きが強まるため、積極的な投資は控えたほうが良い。

戦略:夏に向けてリスクを抑えるため、5月から8月にかけてポジションを縮小、または防御的な投資(債券や現金など)を組み込むポートフォリオの調整も有効かもしれません。長期投資では継続的に安く仕込みやすい時期といえるでしょう。また、ショート(空売り)を少々保有して、全体をカバーする戦略も考えられます。


9月:配当取りと市場の安定を利用

  • 9月も配当権利確定の動きがあり、下落リスクが抑えられ始める時期。

戦略:9月に向けて再びポジションを増やし、年末ラリーに備えるための準備をする。


10月〜12月:年末ラリーを狙う

  • 11月から12月にかけて年末ラリーが始まることが多く、12月は特に市場が好調。10月は慎重な姿勢を保ちながらも、11月に向けて投資を増やすタイミング。

戦略:10月の安定期にポジションを整理し、11月から積極的な投資を再開。年末までホールドすることで、年末の上昇を享受する。


全体の戦略まとめ

  1. 1〜3月:年初から配当権利確定までを利用して慎重にポジションを増やす。
  2. 4月:新年度の勢いを活かして積極的に投資する。
  3. 5〜8月:夏の間はリスク管理を徹底し、ポジション縮小や防御的投資へ。
  4. 9〜12月:配当取りと年末ラリーを意識してポジションを再構築し、年末の上昇を狙う。

この年間戦略は、季節性を意識しつつ、リスクを抑えて利益を最大化することを目指した場合の戦略一例です。

そのため、長期投資で取り組んでいる場合には、新NISAなどを活用して定期的に積立投資をやっていく姿勢のほうが大切になるでしょう。

また、今回は日経平均のアノマリーと月別騰落率をまとめましたが、米国株(S&P500)についても調べていますので合わせてご利用ください。

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