この記事は仮想通貨の取引所であるCoinbase(コインベース)について基本的な投資情報をまとめています。
なお、この記事はCoinbaseの紹介が目的であり、投資を推奨するものではありません。
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この記事は以下の資料を参考にまとめています。
この記事はCoinbaseの基本情報だけをまとめていますので、最新のIR情報や関連ニュースについてはTwitterをフォローして下さい。
Coinbaseの投資情報
まずはCoinbaseがどういった企業なのか見ていきましょう。
Coinbaseはどんな企業か
Coinbaseはアメリカを中心に仮想通貨の取引所を展開しています。2020年後半からの世界的な仮想通貨(暗号資産)の投資ブームにより、Coinbaseは多くの仮想通貨投資家を抱え込むことに成功したと言われています。
2021年4月のユーザー数は5600万人です。今回のIPOで注目度が増して、更に増えると予想されています。
Coinbaseは2012年に創業されました。米国ではハワイを除いた各州で事業展開しています。世界では100カ国以上でサービスを提供していますが、国によって利用できる仮想通貨や注文方法などが異なります。これは各国の金融規制や許認可による違いだと思われます。
Coinbaseが扱う仮想通貨はビットコインだけ?
以前までCoinbaseはビットコイン(Bitcoin)のみを扱っていました。現在はイーサリアム(Ethereum)や人気急上昇のリップル(XRP)など、主要なアルトコインを60種類近く取引できます。価格情報についてはアルトコインを含めて5,000種類ほど参照することができます。
アルトコインの数は多くない
ビットコイン以外の仮想通貨のことをアルトコインと呼びます。株式でいうところの「ペニー株」(1ドル程度で売られている銘柄)に似たような新興アルトコインは、注目を集めるとハイリターンを狙えるため投機的な投資家から人気です。
Coinbaseが提供しているアルトコインの種類は、他の仮想通貨取引所(競合他社)と比べて多くはありません。
その理由は、CoinbaseがSEC(証券取引委員会)の意向に沿って、仮想通貨の取引を提供しているからとも言われています。詳しいことは分かりませんが、安全性が担保されていない無価値のアルトコイン(草コイン)をガツガツと提供している取引所にSECが良い印象を持っているとは思えません。
その反面、アメリカの証券取引の中核を担っているSECの考えを尊重するCoinbaseは保護の対象になりやすいというイメージがあります。このあたりはCoinbaseが人気になった理由の一つかもしれません。
CoinbaseのIPOが注目される理由
Coinbaseは2021年4月14日にNASDAQにダイレクト・リスティング(直接上場)することが決まっています。(シンボルはCOIN)米国株投資家の間でも非常に注目されているIPOです。直接上場は非常に珍しく過去にはSpotify(SPOT)などが実施しています。
Coinbaseの時価総額は7〜9兆円規模になると複数の証券アナリストが予想をしています。非常に大きなIPOです。
ファンダメンタルも注目
Coinbaseの大型IPOが注目されている理由は、過去の売上にもあります。
2020年の売上は約1000億円、純利益は約100億円と巨額の黒字企業がIPOすることになります。
ダイレクト・リスティング
通常のIPOで必要な複雑な手続きを簡素化して上場する方法です。株式を新規発行しないため、資金調達の目的では利用できません。既存の投資家(主に役員や従業員)が発行済の株式を売却できるようになります。
Coinbaseの投資リスク
最後にCoinbaseに投資した際のリスクについて考えます。
手数料は高め(手数料ビジネス)
Coinbaseの売買や交換のための手数料は、大手の競合他社と比較しても、これまで割高だったと言われています。Coinbase Proというアカウントに切り替えることで、手数料を減らすことはできますが、それでも他社より割高になってしまうようです。
Coinbase Proでは、本格的な取引画面や豊富な注文方法を提供することで差別化をはかっています。しかし、Coinbaseの収益源は仮想通貨の取引から発生する手数料に比重が大きい特徴があります。
投資家目線で考えると、「ビットコインを手に入れる」というゴールは、どの取引所を利用しても同じです。
「手数料は安いほど良い」と考えるのは当然のことでしょう。長期目線で考えると、仮想通貨マーケットの手数料は少しずつ安くなっていくと考えられます。
そのときにCoinbaseが手数料以上の付加価値をどのように出していくかがポイントになるように思います。(手数料ビジネスからどれだけ分岐できるかが鍵です)
ビットコインETFはかなり怖い存在
これまでにも、ビットコインをETFとして株式市場に登場させようとした金融業者はいくつかあります。いずれも”当局”から蓋をされて失敗に終わってきました。
一方で、カナダの証券取引ではBTCXというビットコインETFが2021年3月に上場を達成しています。
そんな中で、アメリカの方でもフィデリティ(Fidelity)がビットコインETFの計画を進めているという話が出ています。Fidelity Bitcoin Indexという指数に連動するように設計されており、SECからの承認があれば、すぐに実装が可能な状態と思われます。
『市場がまだ受け入れる準備ができていない』SECがビットコインETFを認めていない理由は曖昧であり、牙城がいつか崩れるのではないかと予想する投資家も多いです。
CoinbaseにとってフィデリティのビットコインETFが脅威になるのは、フィデリティのETFのコミッション料(売買手数料)が無料だからです。
投資家目線で考えると、無駄なマージンを無くせるビットコインETFを利用しない手はないでしょう。
CoinbaseのIPO目論見書ではサブスクリプションからの売上は全体の約3%であり、96%近くが取引手数料であることが分かります。
この部分に対して、ビットコインETFは大きな脅威になる可能性があります。
とはいえ、SECもそう簡単にビットコインETFを米国内で認めるとは思えません。まずは2020年後半からスタートした仮想通貨ブームに大きな燃料を投下することになるCoinbaseに期待したいところです。
個人的には、Coinbaseの株価よりも仮想通貨の注目度が上がることで、ビットコインやアルトコインの値上りが発生するのではと考えています。注目が高まれば、次に高く買ってくれる投資家が現れやすいということです。
今回はCoinbaseの基本情報について解説をしました。Coinbaseを取り巻く環境は、目まぐるしく変わると思います。最新のIR情報を仮想通貨のニュースはTwitterでお知らせしていきますので、フォローしておいて下さい。