投資の世界において、銘柄が新たな高値を記録する「新高値ブレイク」は、多くの注目を集める瞬間です。
しかし、これに伴うリスクも無視できません。
ここでは、新高値ブレイクの際の投資で失敗リスクを減らす方法を、初心者にも理解しやすく解説します。
新高値ブレイクとは?
新高値ブレイクの定義
新高値ブレイクとは、株価やその他の金融資産が、過去の最高価格水準を超えて新しい高値を記録することを指します。
これは、株式市場やその他の投資市場において重要なテクニカル指標の一つとされています。
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この最高値は、日中の取引でのピークや、過去の特定の期間(例えば52週間)の最高値など、さまざまな基準で設定されることがあります。
テクニカル的に最も上昇トレンドと捉えられる期間は『上場来高値』です。
市場の強気のサイン
一般的に、新高値ブレイクは市場の強気の信号と捉えられます。これは、投資家たちがその資産に対してより高い価値を認め、それを買い進めていることを示しています。
新高値ブレイクの瞬間は、市場参加者の心理にも影響を及ぼすことはご存知でしょうか?
新しい高値が記録されると、それが更なる購入の動機となり、価格のさらなる上昇を引き起こすことがあります。
トレンドの転換点としての可能性
新高値ブレイクは長期的なトレンドの転換点となりやすいです。
市場が新たな高値を記録すると、これまでのトレンドが変わる可能性があり、新しい相場の段階が始まることを意味することがあります。
新高値ブレイクの投資で抑えたいポイント
新高値ブレイク直後はチャンスの多い相場展開になります。一方でブレイク後の相場環境を把握していないとリスクに繋がる可能性も…。
おさえておきたいポイントを整理しました。
ブレイク後は上値が軽い
新高値ブレイクの銘柄は、含み損を抱える投資家がほとんどいないため、株価が上昇しやすいです。
売り圧力が低いため、価格の上昇がスムーズになるためと言われています。(ここで売ったらもったいない!という投資家が増えます)
そのため、新高値ブレイクは絶好のエントリーポイントであることが多いです。
押し目狙いの投資家の影響を理解する
新高値ブレイク後、乗り遅れた投資家は価格が少し下がるのを待って、そこで買い入れてきます。
これは「押し目買い」と呼ばれ、この動きが株価のサポートとなることがあります。
新高値ブレイク後には利益確定売りによって株価が下がる場合もありますが、すぐにポジションを解消せず様子を見たほうが良いです。
安易な空売りは危険
新高値ブレイク後には『割高感』が出てきます。おそらく各種オシレーターも『買われすぎ』と表示されるでしょう。
この時に「空売りしたい」という衝動に駆られる投資家もいるはずですが、安易なショートポジションや空売りは避けるべきです。
新高値ブレイク後は先述のとおり、上値が軽く、押し目買いの投資家が押し寄せている可能性があります。
新高値ブレイク後に続伸も下落もせず、ヨコヨコの展開になることもあります。
いずれにせよ、ブレイク後にトレンドが継続されるのかしっかり確認してからトレードをするべきです。
逆指値注文の活用
高値ブレイク時には、逆指値注文が有効です。これは、指定した価格以上になった場合のみ注文が実行されるシステムです。(逆指値注文はとても便利なツールなどでトレードするなら利用価値ありです!)
ブレイクポイントより少し上の価格に設定することで、より確実なエントリーポイントを得られます。
リスク管理の徹底
高値ブレイク後の株価動向を注視し、トレンドが継続しているかを確認することが重要です。
新高値ブレイクはそのまま上昇トレンドに入る銘柄が多いですが、絶対に続伸する保証はありません。材料出尽くしの銘柄では一気に利益確定売りに押されて下落トレンドに入る可能性も考えられます。
急な下落への備えとして、ブレイク前日の終値付近に決済用の逆指値注文を設定しましょう。
これにより、万が一の際にも少ない損失で損切りが可能です。
失敗の可能性を考慮
全ての高値ブレイクが成功するわけではありません。
株価が続伸することを期待しつつも、失敗した場合に損失を最小限に抑える計画を立てることが肝心です。
投資は常に予測不可能な要素が含まれています。上記のポイントを参考にしながらも、自分自身の投資スタイルやリスク許容度を考慮して、慎重に行動することが重要です。賢い投資判断は、情報収集と冷静な分析から生まれます。