ウェルスナビが気になる人
「最近CMでよく見るウェルスナビってなんですか?周りの知り合いも資産運用に使ってるみたいですけど本当に大丈夫?利用を検討したいのでメリットやデメリットを教えてください。」
こういった質問にお答えしていきます。
この記事の内容
- ウェルスナビの仕組みを解説
- ウェルスナビを利用するメリット
- ウェルスナビを利用するデメリット
- 資産運用が面倒ならウェルスナビを利用しよう
- 10ヶ月運用した実績を公開
ウェルスナビ(WealthNavi)とは? 10ヶ月の実績を公開します。
メディアで良く耳にするウェルスナビについて解説をしていきます。
この記事を読むことで、ウェルスナビを利用するべき人の特徴やメリットとデメリットが理解できます。
WealthNaviとは
- 出金・入金・積立もスマホから完結
- 月1万円からライフスタイルに合わせて自動積立
- 最適なポートフォリオに合わせて自動買付
という全自動型資産運用サービスです。
ウェルスナビの仕組みを解説
ウェルスナビがどのような資産運用を行うか簡単に説明します。
ウェルスナビの投資戦略
ウェルスナビの投資戦略は「分散投資」です。
世界中のETF・株式・債券・不動産・金(ゴールド)などに細かく資金を分けて投資する戦略を取っています。
こちらはウェルスナビのポートフォリオの管理画面ですが、様々な資産に投資されていることが分かるかと思います。
投資の世界では分散投資がリスクを下げる最良の方法と言われておりまして、ウェルスナビはそれを忠実に守って資産運用をしています。
ウェルスナビのポートフォリオにはETFが多く組み込まれいるのも特徴です。
ETFとは
ウェルスナビのメイン投資先となるETFとは一体どんなものでしょうか?
ETFは日経平均やナスダックなどの総合指数に連動するようポートフォリオが組まれているパッケージ商品のようなものです。
とたえば、日経平均に連動ETFに投資すれば、東証一部に上場している225社に間接的に投資が可能です。
ETFで更に細分化した分散投資をしているのが、ウェルスナビの特徴となります。
ETFについてさらに詳しく知りたい場合はETF(上場投資信託)とは? 【ETFの仕組みを解説】の記事をどうぞ。
ウェルスナビはAI投資
ウェルスナビは投資信託に近い資産運用と考えれば分かりやすいです。
そのため投資の専門家であるファンドマネージャーが資産の管理を行います。
普通の投資信託と異なる点は、ウェルスナビはAI(人工知能)が資産を管理を行っているところです。
どのような技術が利用されているか不明ですが、過去から遡ったビッグデータを利用して最も安全なポートフォリオをAIが作成しているようです。
資産運用で最大の敵は「感情」と言われておりまして、人は合理的ではない行動をして資産を失うことがあります。
AIであれば感情もなく機械的に投資作業をしてくれます。
6つの質問に答えて資産運用
ウェルスナビで資産運用を始める前に「自動診断」が行われます。
6つの質問に答えるとリスク許容度などのおすすめプランが提示されます。
- 年齢
- 年収
- 金融資産
- 毎月の積立額
- 資産運用の目的
- 株価が1ヶ月で20%下落したら?
これだけで投資の方向性が定まります。
後は自動引き落としの設定をしておけば、AIロボットが勝手に資産運用してくれます。
ウェルスナビに必要な資金と手数料
ウェルスナビの利用に必要な初期投資や手数料について解説します。
ウェルスナビの初期資金
ウェルスナビで資産運用を始めるのに必要なのは10万円です。
ウェルスナビのサービスは他にいろいろあるようですが、基本的に10万円から開始と考えれば良さそうです。
10万からウェルスナビを利用できるサービス
- WealthNavi
- WealthNavi for SBI証券
- WealthNavi for 住信SBIネット銀行
- WealthNavi for ソニー銀行
- WealthNavi for イオン銀行
- WealthNavi for 横浜銀行
- WealthNavi for JAL
- WealthNavi for TOKYU POINT
- WealthNavi for auじぶん銀行
- WealthNavi for 東京海上日動
- WealthNavi for ODAKYU
- WealthNavi for 東京スター銀行
また、少額投資から開始できる「WealthNavi for ネオモバ」については1万円からスタートできるそうです。
1万からウェルスナビを利用できるサービス
- WealthNavi for ネオモバ
ウェルスナビの手数料
ウェルスナビは投資信託の一種ですので、資産運用に管理手数料を支払います。
これは投資信託であれば一般的なことです。
ウェルスナビの利用期間によって手数料が異なります。
最初は「手数料1%+消費税10%」と考えておけば良いでしょう。
WealthNavi | 普通会員 | 長期会員 |
---|---|---|
手数料(年率) | 1% | 0.9% |
消費税 | 10% | 10% |
たとえば、10万円を1年間資産運用したとすると、手数料は1,000円(100,000円×0.01)となります。
手数料1,000円に消費税がかかりますので1,100円(1,000円×1.1)を支払うことになります。
1ヶ月あたり約92円の手数料を支払うイメージとなります。
長期会員とは
ウェルスナビは6ヶ月ごとに会員ランクが上昇します。
最長5年利用すると手数料が年率0.9%に引き下げられます。
200万円以上ウェルスナビに預けていれば最短2.5年で最大のメリットを受けられるようです。
その他の手数料は無料
資産運用で発生する手数料も基本的に無料で利用が可能です。
自力で分散投資をしようとすると、取引に手数料が発生します。
ウェルスナビはこのあたりの手数料が無料で利用できますので、上手に使えばパフォーマンスが上がります。
入金 | クイック入金 | 無料 |
---|---|---|
自動積立 | 無料 | |
金融機関振込 | お客様負担※1 | |
出金 | 出金手数料 | 無料 |
取引 | 売買手数料 | 無料 |
為替手数料 | 無料 | |
為替スプレッド | 無料 | |
リバランス | 無料 | |
口座開設 | 無料 | |
口座維持手数料 | 無料 | |
ライフプラン | 無料 |
ウェルスナビのメリット
ウェルスナビのメリットはご覧のとおりです。
- 世界的な分散投資を利用できる
- 少額から資産運用できる
- 複利効果を有効活用できる
- 資産運用に感情を入れ込まない
世界的な分散投資を利用できる
投資では分散投資がリスクを減らすと言われていて、その範囲が広いほど効果が高いとされています。
ウェルスナビは世界中の資産に分散投資を行ってくれますので、パフォーマンスが安定しやすい特徴があります。
投資家が自分一人だけで世界的な分散投資をベストバランスで行うのは難しいですので「グローバル規模の分散投資」はウェルスナビの最大の魅力です。
分散投資がリスクを減らす理由
投資には「1枚の皿に全ての卵を入れるな」という格言があります。
お皿を落としてしまうと中の卵が全て割れてしまうからです。
卵が一箇所で保管していると…
こうならないために複数のお皿を用意するべきです。
お皿が別々なら大丈夫
株式投資もこれと同じです。
いくらお気に入りの銘柄があったとしても資金を一箇所に集中するべきではありません。
ウェルスナビはこれを世界規模でやってくれます。
少額から資産運用できる
資産運用を始める時に感じるハードルが「資金不足」だったりします。
せっかく資産運用を気持ちが高まっても、お金の問題で諦めるのはとても勿体ないです。
これを読まれている方が「人生の折り返し地点」にいなければ朗報があります。
資産運用で大切なのは資金ではなく「時間」です。
つまり、お金が少なくても時間でカバーできる可能性が高いです。
毎月1万円から積立投資できるウェルスナビは資産運用の強い味方になるかと思います。
少額投資とは
少額投資という言葉を初めて聞いた人もいるかもしれません。
年々、資産運用のハードルは少額投資サービスの普及で下がっています。
お金が少なくて悩んでいる人は少額投資の重要性や具体的な方法について解説した「少額から投資&資産運用を始める方法【初心者におすすめ】」の記事をチェックしてみて下さい。
複利効果を有効活用できる
資産運用のコツは複利効果
投資には複利効果というキーワードがあります。
資産運用で得られる利益や配当を再び投資することで更に利益が増えるという考えです。
複利効果の具体例
複利に関しては資産運用をするなら重要な知識ですので、少し説明させて下さい。
20歳から50歳まで毎月1万円を利回り3%で積立投資したとします。
Aさん(緑線)は配当を再投資し続け Bさん(青線)は配当を生活費に使いました。
得られた配当をすぐに再投資していったAさんは600万円付近まで増加します。
配当をすぐに使ってしまったBさんは350万円前後です。
Aさんの曲線をよく見てみると、途中くらいから急激に伸びていることが分かります。
これが複利効果の凄いところでして、配当が配当を呼んで雪だるま式に資産が増えていくんです。
「なんだか怪しい…」と思われるかもしれませんが、あの有名なアインシュタインは「複利は人類最大の発明」と言ったくらい凄いものなんですよ。
Aさんの資産の増加スピードが途中から急上昇する理由は配当金です。
配当が配当を呼ぶ『複利効果』の大きな恩恵が資産の急上昇に繋がっているんです。
毎月たった1万円の積立投資でこれだけ差が出るならやった方がお得じゃないかと思います。
資産運用に感情を入れ込まない
ウェルスナビはAI(人工知能)で投資判断がされますので、感情を排除できます。
感情がない投資と聞くとなんだかネガティブなイメージがありますが、投資で失敗する原因は「非合理的な投資判断」だと言われています。
感情を排除するメリット
失敗の原因
- 自信過剰
- 楽観的
- 集団心理
- 損失回避
投資の世界ではこういった順番で損失を発生させてしまうことが多々あります。
個人投資家の損失回避の行動は非合理的なものが多いと言われています。
損失回避をすることで、逆に損失を大きくしている可能性があるんです。
チャートで見るとこんなイメージです。
- 自信過剰:この株はまだまだ上昇するぞ!
- 楽観的:すこし下がったけど、すぐ値上がりするだろう。
- 集団心理:売りがどんどん増えてる!みんな手放してるんだ…!
- 損失回避:このままだと損が拡大する!今すぐ売り払おう…(損切り)
なぜか逆の行動をする個人投資家
この文献では投資家の株式と現金の所有割合をグラフ化している箇所があります。
株価(赤線)が上がると現金(青線)の比率が下がり、株価が下がると現金比率が上がることが分かっています。
つまり「高い時に買って・安い時に売る」という謎の行動をしています。
普段の買い物を思い出して下さい。
値上がりしている時には買い控えしますよね?値下がりしている時には躊躇なく買いませんか?
投資になるとなぜか逆の行動をしてしまうことが投資行動学から分かっているんです。
ウェルスナビのメリットについては、ウェルスナビ(WealthNavi)のメリットを徹底解説!【10ヶ月利用して分かりました】でも解説をしています。
ウェルスナビを10ヶ月運用した実績
実際に私がウェルスナビで10ヶ月運用した実績を紹介していきます。
濃い青の箇所が評価損が発生している期間になります。
ドルベースでは評価益、円ベースでは評価損が発生しています。
私が運用していた時期はトランプショック、米中貿易摩擦、ブレグジットがあり世界情勢が超絶不安定でした。
リスク許容度を最大の「5」に設定してアグレッシブな運用を選択しました。
そのようなバッドタイミング&リスクMAXの状態でも期間中ほとんど「評価益」を達成していることが分かります。
原因については詳しくは分かりませんが、分散していたから下落率を抑えられたことは間違いないかと思います。
ウェルスナビを利用するべき人
ここまで説明してきた内容を俯瞰的に見て、ウェルスナビを利用するべき人の特徴をリストにしました。
- 資産運用に興味があるけど時間がない
- 投資の勉強は嫌だけど資産運用はしたい
- 少額から資産運用したい
資産運用に興味があるけど時間がない
入金用口座だけ指定しておけばウェルスナビが全自動でやってくれます。
投資の勉強は嫌だけど資産運用はしたい
世界規模の分散投資が可能です。AIに任せておけばOKです。
少額から資産運用したい
初回10万円と月1万円だけ頑張って、後は「時間」で解決しましょう。
ウェルスナビのデメリット
ウェルスナビは非常に素晴らしいサービスかと思いますが、もちろんデメリットもあります。
- 手数料が少々お高い
- 配当利回りがやや低い
手数料が少々お高い
ウェルスナビの手数料は運用資産額に対して年率1%と設定されています。(長期は0.9%)
10ヶ月の運用期間で発生した配当と手数料は下記のとおりになりました。
毎月ちょこちょこ手数料がかかりますので、トータルリターンを押し下げる要因になることもあります。
ただし、こちらの表には値上がり損益が加味されていませんので、結果的にその時の運用によってリターンが大きく異なるはずです。
手数料1%って高い?
こういった疑問があるはずです。
自分で資産運用できる人にとっては高く、そうでない人にとっては安いかと思います。
ただし、自分で資産運用できると言ってもウェルスナビのようなグローバル規模の分散投資は相当ハードルが高いです。
自分で資産運用できない人なら全ての管理をやってくれるウェルスナビの手数料は良心的です。
配当利回りがやや低い
ウェルスナビの配当利回りが低くなるのは当然のことです。
分散投資の範囲が広くなるほど配当利回りは希薄化するからです。
投資はリターンが大きいほどリスクも多くなるという性質があります。
ウェルスナビはリスクが小さい代わりにリターンも小さめです。
裏返せば、安全な資産運用が可能です。
複利効果を利用した長期投資ではリターンが上昇する傾向があります。
ウェルスナビのリスク
最後にウェルスナビのリスクについて説明します。
元本割れのリスク
ウェルスナビは「元本保証」タイプの金融商品ではありません。
5段階のリスク許容度を選択できますが、いずれにしても「元本割れ」の可能性があります。
ウェルスナビは投資信託の一種ですので「ミドルリスク・ミドルリターン」に分類されるはずです。
将来のパフォーマンスは予測不可能
いくらAI(人工知能)が投資の判断をしているといっても、資産運用のパフォーマンスやトータルリターンはその時の経済状況で大きく変わります。
仮に世界経済が1年以上下降トレンドを続ければ、ウェルスナビと言えども常にマイナスのパフォーマンスとなるはずです。
基本的に中長期の資産運用と考えて利用しないと、ウェルスナビのサービスに満足できないかと思います。
まとめ
ウェルスナビを始める前に知っておきたい仕組みやメリット&デメリットを解説してきました。
インターネットの普及によって自分一人で資産運用しなくても良い便利な時代になってきました。
一方で、資産運用は自分で考えてやる時代にもなっています。
近い将来、金融資産を持たないリスクというものが必ずやってくるでしょう。ウェルスナビをあなたの資産運用のパートナーにしてみてはどうでしょうか。
≫ ウェルスナビを利用する