SNS上でよく目にするARK Investment(アーク・インベストメント)とは一体なにか知りたい人向けの記事です。
この記事ではCathie Wood(キャシー・ウッド)氏が率いるアクティブ・ファンドのARK Investment(以下、ARK社)について解説をしていきます。
この記事は以下のサイトや記事を参考にまとめています。
- ARK INVEST(公式サイト)
- ETFs Aren’t Just for Indexes Now That Active Sees the Light(Bloomberg)
- ARKの魅力 (日興アセットマネジメント)
この記事はARK社の紹介が目的であり、同社が提供するETFに投資を推奨するものではありません。
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外国株に投資するなら、証券会社の『手数料の安さ』や『銘柄の供給量』が重要です。
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ARK Investが話題になった理由
ARK社がここまで有名ななった背景には、代表者であるキャシー・ウッド氏の人物像を知ることが重要です。
キャシー・ウッド氏は女性版ウォーレン・バフェット
このように称されることもあるキャシー・ウッド氏はARK社のCEO兼CIOを担当している凄腕の機関投資家です。米国証券取引委員会の投資顧問を勤めた経歴の持ち主でもあります。ARKシリーズと呼ばれるETFを展開しており著しい運用成績を叩き出しています。
女性版のウォーレン・バフェットと呼ばれることもありますが、バフェット氏がバリュー株を中心に投資しているなら、ウッド氏はグロース株を中心にしている違いがあります。
そのためARK社のサイトのトップページには、このような刺激的なメッセージが掲載されています。
We invest Solely In Disruptive Innovation
(私たちは破壊的イノベーションにのみ投資する)
キャシー・ウッド氏が率いるARK社は数あるアクティブ・ファンドの中でもイノベーション技術に特化して投資をして、大きなリターンをあげています。
投資会社Moors & CabotのJames Pillow氏は「世間がまだ電気自動車やバッテリー技術に興味を持っていない時からキャシー・ウッド氏は投資対象にしていた」と言います。
2020年はARK社にとって飛躍の年だった
ARK社がとくに話題になったのは、2020年がバイオテクノロジー、ネット技術、ビットコイン(仮想通貨)などの浮上テーマに上手く乗って大きなリターンを出したためです。
例えば破壊的イノベーションETFのARKKは昨年だけで149%も上昇しており、100億ドル以上の巨大ETFに成長しています。
ARK Investの代表的なETF
破壊的イノベーションを提供する企業に包括的に投資できるARKK(ARI Innovation ETF)は『アクティブ・ファンドは死んでいない』と世の中に強いメッセージを送ることになりました。
電気自動車のTesla(テスラ)、遺伝子治療のCrispr(クリスパー)などに投資したことで、ARKKは上場以来600%以上のリターンをもたらしています。そして2020年12月には世界最大のアクティブETFに変貌しました。
ARK社が投資対象にするもの
そもそも『破壊的イノベーション』とは一体なんでしょうか?
ARKシリーズからARK社が投資対象にしているテーマはご覧のものが考えられます。
イノベーション分野 | 日本語 |
---|---|
Artificial Intelligence | 人工知能 |
Autonomous Vehicle | 自動運転車 |
Fintech | フィンテック |
DNA Sequence | DNAシーケンシング |
Robotics | ロボット技術 |
3D Printing | 3Dプリンター |
Space | 宇宙 |
そして現在ローンチされているETFはご覧のとおりです。
シンボル | ETF名称 | 内容 |
---|---|---|
ARKK | ARK Innovation ETF | 破壊的イノベーション |
ARKQ | Autonomous Technology & Robotics ETF | 自動運転車&ロボット技術 |
ARKW | Next Generation Internet ETF* | 次世代インターネット |
ARKG | Genomic Revolution ETF | ゲノム進化 |
ARKF | Fintech Innovation ETF | フィンテック |
The 3D Printing ETF | 3Dプリンター | |
IZRL | Israel Innovative Technology ETF | イスラエルイノベーション技術 |
このような魅力的に見えるイノベーションETFが勢揃いしています。私は2021年1月29日までの株価情報についてツイートしたことがあります。
ARK Investの主要ETFをコロナショック後からの株価成長率、SPYをベンチマークにグラフ化しています。
— ほろほろ@米国株🇺🇸 (@investfrom30) January 31, 2021
圧倒的なパフォーマンスを叩き出していることが分かります。テーマ性が強いので長期ではなく、中期的な投資に向いているように思います。$ARKK $ARKQ $ARKW $ARKG $ARKF#米国株 #投資 pic.twitter.com/92G6gTnvq3
すべてのETFが成長していることを考えると、ARK社の先見の明は優れていると言えるのかもしれません。
このように話題の銘柄やテーマについて情報収集してシェアしていますので、米国株に興味がある人はフォローして下さいね!
圧倒的なパフォーマンスによってARK社に運用を任せようと考える投資家が増えているわけです。
宇宙ビジネスへ包括投資
2021年1月中旬にARK社が宇宙ビジネスに包括投資できるETFのARKXを上場すると発表したことで、ARK社の話題は最高潮に達しました。背景にTesla(テスラ)の株高もありましたが、キャシー・ウッド氏は次のイノベーションは宇宙開発だと確信しているようです。
ARK InvestのETFを上手く活用する
破壊的イノベーションに投資をするアクティブ・ファンドのARK社、そして同社が提供するイノベーションETFは今後も注目しておくべきです。
特にARK社の代表を務めるキャシー・ウッド氏の先見の明には多くの投資家が注目しています。
定期的にキャシー・ウッド氏のプレゼンテーションがYoutubeに配信されます。これにはARK社の新商品や市場予測なども反映されるため、動画がでるたびにSNSはお祭り状態です。米国株の解説をされている、じょーさん(@TakayamaJoe)が概要を分かりやすく解説されていますので、英語が分からない場合はフォローされると良いかと思います。
ARK社のETFを利用するメリット
- イノベーションに特化したテーマを包括的に投資できる
- 専門的なイノベーション分野の理解を省いて投資できる
- 中長期的なグロース株への投資ツールにできる
このような大きなメリットがあると思われます。
ARK社のETFを利用するデメリット
- 経費率は比較的高い
- テーマ性が高すぎるため長期投資に向かない場合がある
- イノベーション分野という狭いテーマであるため乱高下は激しい(全市場型ETFと比較するとボラティリティの高い投資になる)
つまり、ARK社が出しているETFはグロース株が中心であるため、長期積立投資には向かない可能性があります。どちらかといえば、短期・中期ポジションでキャピタルゲインを狙っていく投資に利用できるETFだと考えた方が良いかと思います。
あとがき
以上がARK社の紹介になりますが、投資で短期的に儲けを出すにはテーマ性が非常に重要です。その時にどのようなテーマETFが存在しているか把握しているだけでも、有利な立場から投資できることは間違いありません。
イノベーションという入れ替わりの激しい分野で、投資家に投資チャンスを提供してくるARK社の動向を今後もウォッチしておけば、トレンドやテーマに乗った投資チャンスが巡ってくるはずです。