株で失敗ばかりして落ち込んでいる人
「今月も投資で失敗してばかりだ…。お金を増やすために一生懸命トレードしているのに、これじゃあそのうちお金が底をついちゃうよ!失敗ばかりの株式投資をどうにかして!」
このような悩みを解消します。
皆さん、こんにちは。IF30のほろほろ(@investfrom30)です。
せっかくリスクを取って株式投資をしているのに、失敗ばかりで意気消沈…
上手にやれば安定したリターンを与えてくれる株ですが、そう簡単に個人投資家に富をもたらしてくれるばかりではありません。
私は先日、このようなツイートをしました。
投資をしても最初はどうせだいたい損するので、儲かればラッキーくらいでスタートしましょ
— ほろほろ@投資と英語 (@investfrom30) November 23, 2020
私もそんな感じで投資を始めて100万円失いました。あの時はショックだったけど、そこで諦めずに勉強を続けたことがポイントです。10年続けて、100万円の損失なんて余裕で回収しています。退場しないが肝心です
投資をしても最初はどうせだいたい損するので、儲かればラッキーくらいでスタートしましょ
私もそんな感じで投資を始めて100万円失いました。あの時はショックだったけど、そこで諦めずに勉強を続けたことがポイントです。10年続けて、100万円の損失なんて余裕で回収しています。退場しないが肝心です
落ち込んでいる人にトドメを刺す感じになって申し訳ないです。
投資の世界では損をするなんて当たり前でして、私なんかは投資を始めた23歳のときに初任給の5倍にあたる100万円をふっ飛ばしています。
ここまで聞くと「株なんてヤバいものに手を出すんじゃなかった…」と思うかもしれませんが、初心者は一番最初の大きな失敗がショックすぎて投資のフィールドから姿を消していきます。
ツイッターを見ていたら、初心者が意気揚々と株を始めて半年くらいで姿を消したりします。
失敗から学ぶスタンスでないと『失敗した→私には向いてない!→やめとこう』という単純思考で成長しないままです。
諦めたらそこで試合終了ですよ
「株で失敗してばかり…もう株式投資なんてやめよう」と市場から退場してはいけません。
私がツイートしたとおり、株なんてやれば誰でも確実に失敗して損します。
その額が大きいか少ないかは、人によっては異なりますが、株での失敗は不可避です。
株で失敗ばかりするのは当たり前のことなので、そこで諦めるのではなく、失敗から学ぶという姿勢が大切ですよ。
どうせ失敗ばかりするのですから、そこから有意義な学びを求めましょう。
とはいえ、「できれば株で失敗ばかりの人生とはサヨナラしたい!」と考えている人も多かと思います。
株で失敗ばかりだという人は、株の『シンプルだけど昔から変わらないルール』について知識が足りていない可能性があります。
昔のわたしは、これによって株で失敗ばかりの雑魚プレイヤーになっていました。
過去の自分に向けて、処方箋代わりとなるこの記事を綴ります。
なお、過去に『投資で失敗する人の特徴』という投資全般の失敗原因を説明しました。
今回は株にフォーカスして『株で失敗ばかりになる原因』をお話します。
この記事の内容
- 株で失敗ばかりの人の特徴①:マーケットのサイクルを理解していない
- 株で失敗ばかりの人の特徴②:感情で投資をしている
- 株で失敗ばかりの人の特徴③:目の前の結果にこだわりすぎている
株で失敗ばかりの人の特徴①:マーケットのサイクルを理解していない
株で失敗ばかりだという人は、経済と株式市場に『儲けやすい時期』と『損しやすい時期』のサイクルが発生することを知っておくべきでしょう。
基本的に世界中の経済や株式市場は成長を目指して、日々活動していると考えて間違いありません。
ただし、日経平均株価や米国を代表するS&P500などの総合指数を成長の尺度と考えるなら、直線的な成長ではないことが分かります。
右肩上がりのように見えますが、途中でガクンと株価が下がったり、ビョーンと上がったりしながら、経済が動いています。
一般的な経済成長の指標としてはご覧のようなものがあります。
定期的に報道される経済指標として、初心者でも理解しておくべきポイントです。
- GDPの上昇
- 雇用者統計の上昇
- インフレ率の上昇
これらの経済指標は、その国の経済活動の活性度を見るの役立ちます。
GDPと雇用者統計が上昇に転じると、人々が活発に消費を行って経済が回っていることが分かります。一方で、減少に転じれば、将来の不況を見据えて消費を控えていることが分かります。
世界中の国は成長を目指して、経済活動を行っていますが、打ち上げ花火がずっと上昇しないのと同じように、途中で成長スピードが低下していくことがほとんどです。
すべてに当てはまるわけではありませんが、先進国の経済は成長期10年〜15年、不況期2年〜3年のスパンでサイクルするとも言われています。
さらに、月足や週足などの短期トレンドで見ると、値動きはより細かく、ダイナミックになりますよ。
以上のことを踏まえて、明らかに勝ちやすいパターンはご覧のとおりです。
- 長期トレンドが上昇に向いている(各種の経済指標をチェック)
- 短期トレンドの押し目を狙う
成長に向かっているトレンドの中で短期的に発生する値下がり(押し目)を狙う方法が、投資で失敗ばかりという状態から抜け出す近道です。
トヨタの株価などを見てみると良く分かります。
緑色で囲んでいる期間は世界中で景気後退していた時期であり、全体的に稼ぎにくいと言えます。
これは大きなトレンドで見た場合ですね。
一方で、2019年あたりの世界的に株価が上昇していた時期の短期的な小さなトレンドはこんな感じです。
上昇傾向にある大きなトレンドに乗りながら、小さなトレンドも一緒に上がっていくため勝ちやすい相場と言えますね。
株で失敗ばかりの人の特徴②:感情で投資をしている
株式投資をすると正常な判断ができなくなる可能性があることを知っていますか?
スーパーでの買い物を思い浮かべてください。
いつも買っている『卵』が普段より高ければ買い控える人は多いかと思います。
一方で、タイムセールで安ければ喜んで買いますよね?
これが『安いときに買って、高いときには買わない』という消費者心理なのですが、株式投資では反対の行動をする場合があります。
こちらの画像は米国を代表する株価指数S&P500(赤)と投資信託市場の現金比率(青)を示したグラフです。
これによると以下のようなことが分かります。
- 株価が急騰すると現金比率が減少する
- 株価が急落すると現金比率が上昇する
つまり、株の値段が上がると喜んで購入して、株の値段が下がると売却しているということです。
普段の買い物と考え方が逆転していることが分かりますね。
どうしてこんな行動をするかと言えば『集団心理』が最大の原因と思われます。
株価が上昇しているサイクルでは「乗り遅れたくない…!」と感じ、株価が下落しているサイクルでは「自分だけは助かりたい…!」と、市場に参加している投資家の多くが同じような考えで行動するため、株価の動きもより大きくなるんです。
こういった行動には一切の合理的な判断はありません。
ほとんどの場合は、雰囲気で売買がされています。
感情のコントロールがヘタで、株で失敗ばかりという人はこんな心理状態になったことがないか要チェックです。
例えば、CMで話題沸騰の商品を販売している企業に投資して、最初はグイグイ株価が上昇していたけど、途中で大きな調整があったケースで考えてみましょう!
- 自信過剰:この株はまだまだ上昇するぞ!
- 楽観的:すこし下がったけど、すぐ値上がりするだろう。
- 集団心理:売りがどんどん増えてる!みんな手放してるんだ…!
- 損失回避:このままだと損が拡大する!今すぐ売り払おう…(損切り)
こういった時に必ず、『買われすぎ』や『売られすぎ』という状態が発生します。
そうするとオーバーリアクションしてしまった株価は、市場が考える合理的な価格へ戻ろうと反発します。
根拠もなく心理的に株価が変動しているタイミングでは、軽率な行動が失敗ばかりの状態を招く代表例です。
なお、破産や大規模な粉飾決算といった極めてクリティカルなものについては、この限りではない可能性があります。
一時的なイベントにも注意
長期・短期のサイクルに関係なく発生するイベントにも注意が必要です。
最近では新型コロナウイルスで世界中の経済活動が制限されるなどのイベントが発生したことは、記憶に新しいでしょう。
こういった時にも感情的に株を取引して失敗ばかりになりやすいです。
- パンデミック
- 自然災害
- テロ
- 紛争
センシティブなニュースが入ってくると、一時的に売りが優勢になりやすいです。
集団心理で株価が動いていないか客観的に考えられるようになると、オーバーリアクションした分は反動として返ってくると予想することもできるようになります。
つまり、感情的になりやすいタイミングでも、不必要な取引を最小限に留めることができるようになるわけです。
中・長期投資家になるために事前に知っておこう
株を中長期で運用していきたいと考える人にとって、予測不可能なイベントへの対処方法は重要な知識と言えます。
敏感に反応しすぎても、結果的に失敗ばかりになるケースがあるためです。
基本的にホールドしておくことで、ある程度の値下がりは回復するとされていますが、『経済活動が正常かどうか?』であったり、『すぐに正常に戻る見込みがあるか?』などが重要な判断材料になりそうです。
過去の事例を見ながら学習も
イベント時の心理状態をしっかり保ちたいという人は、過去の事例がもっとも参考になるはずです。
過去のイベントとチャートを照らし合せながら、株価がどのようになっているかチェックすると良いでしょう。
『イベントトレーディング入門』という少しマニアックな書籍では、これまでに発生した自然災害・感染症・国際情勢などのイベントを参考にしながら、どのように対処するべきかまで解説されています。やや古めですが、現在の株式投資の指南書として十分な本です。
株で失敗ばかりの人の特徴③:目の前の結果にこだわりすぎている
株を始める理由は人それぞれです。
初心者の中には『株は早くお金持ちになるための手段』と考えている人が少なくありません。
この考えは間違いではありませんが、株式投資は短期になるほどリスクが顕在化しやすいと言われています。
短期投資は『運』要素も強い
短期投資ではキャピタルゲイン(差益)を狙った、目先の値動きを予想する投資法が必要になります。
数分先の株価や、翌日の寄り付き価格を予想するのはAI(人工知能)であっても難しいとされています。その理由はさまざまな考えを持ったプレイヤーが自由に株を売買しているからです。
つまり、短期投資で差益を狙うにはある程度の『運』も必要あり、どうしてもギャンブル要素が加わってしまいます。
短期投資は手数料もフル回転しやすい
短期投資は売買回数が多くなるため、証券会社に支払う手数料も増えやすいです。
上手くいけば短期間で多くのお金を稼げる仕組みではありますが、『運』や『手数料』といった要素が失敗ばかりの状態になる可能性があることを理解しておくと良いでしょう。
できるだけ簡単にお金を稼ぎたいという気持ちは誰にでもあるはずです。
昔のわたしもイージーマネーが欲しくて、短期投資をやっていた時期もありますが、手数料の壁はかなり高いことを実感しています。
中長期的に経済成長とともに資産を増やし、逆風のときには資産を守る方法を身につけることが、『株で失敗ばかりする』という状態からはやく抜け出すポイントだと思います。
株で資産形成する原則はシンプル
この記事では「株で失敗ばかりだ…」という人のために、マーケットのシンプルなルールと、投資家のメンタル部分に対して処方箋になるような解説を行いました。
株でお金を増やすために必要なことは『勝つこと』ではなく『失敗を減らすこと』だと、著名なインデックス投資家であるチャールズ・エリス氏は言っています。
私たち個人投資家が、知識も経験も豊富に持っている機関投資家に勝とうとすることは、かなり無謀な挑戦であり、自らの失敗を減らすことのほうがハードルは低いのは間違いありません。
ご紹介した内容は失敗を減らすための参考にして頂けるはずです。
これから株で資産形成をしていきたい人が絶対に読んでおくべき『投資の大原則』という書籍になぞらえて、わたしの意見も交えながら記事を書きました。
大切な資産を守りながら、コツコツとリターンを得るために一読の勝ちがありますので、書籍紹介をしながらこの記事を終わります。