ETF投資における時価総額加重平均と均等加重平均の違いを、サクッと知りたい方向けです。
この記事では、ETFやファンド(投資信託)の商品選びの際に重要な、ポートフォリオを構成方法の時価総額加重平均と均等加重平均の違いについて解説します。
ETFの時価総額加重平均と均等加重平均の違いを解説します
ある指数との連動を目指すETFやファンドが、どのようなルールでポートフォリオを組んでいるか、理解していると投資戦略が立てやすくなります。
今回は、構成ルールの代表的な2つを解説します。
時価総額加重平均
ETFやファンドの合計時価総額に対して、それぞれの企業の時価総額で除することで得られた比率ごとに、ポートフォリオを組む方法です。
例えば、A社、B社、C社のそれぞれの時価総額が50億円、30億円、20億円あったとします。時価総額合計は100億円ですね。
この3社で、時価総額加重平均のポートフォリオを組むとすると、
ポートフォリオに組み込まれる割合は、50%、30%、20%となります。
時価総額が変わったら?
時間の経過と共に、時価総額は変わっていきます。それに合わせて、ポートフォリオの組み替えが行われます。
どのタイミングで組み替えられるかは、そのETFやファンドにより異なります。
どれだけ時価総額に変化があっても、常にポートフォリオのパーセンテージは合計100%になります。
時価総額加重平均が主流です
多くの指数連動型ETFやファンドが、時価総額加重平均のポートフォリオを組んでいます。
- 日経平均連動
- S&P500連動
- 東証リート連動
このような大型指数であれば、基本的にこちらが採用されています。
均等加重平均
時価総額に関係なく、ポートフォリオに組み込む銘柄の比率を同じにする方法です。
例えば、A社、B社、C社のそれぞれの時価総額が50億円、30億円、20億円あったとします。
この3社で、均等加重平均のポートフォリオを組むとすると、
ポートフォリオに組み込まれる割合は、33.3%、33.3%、33.3%となります。
時価総額が変わっても影響しない
それぞれの企業の時価総額は日々、ダイナミックな動きを繰り返しています。でも、均等加重平均を採用しているものは、ポートフォリオの組み替えに影響を受けません。
影響を受けるタイミングは、銘柄の廃止や統合などによる消滅事由が発生した時です。
コア指標で使用されることが多い
均等加重平均を採用するETFやファンドは、対象とする指標が限定的であることが多いです。
- 小型株連動
- 高配当株連動
- コモディティ連動
長期投資家には有名なSPYDもこの方式が採用されています。
総合指数の均等加重平均ETFもあります
海外には総合指数ETFで均等加重平均を採用している商品もあります。
RSP – Invesco S&P 500® Equal Weight ETF
以上が、時価総額加重平均と均等加重平均のポートフォリオの組み入れ方の違いです。
画像で見ると、こんな感じです
円グラフにした時に、均等加重平均はバランスが良いです。
一方で、時価総額加重平均は大企業が大きく割合を占めるため、おおよそこんな感じになります。
それぞれのメリットやデメリットについて、改めて記事を投稿する予定です。
それでは、今回はシンプルにまとめさせて頂きました。またどうぞ、よろしくお願いいたします。