これから株を売って「利益確定」しようか悩んでいる方向けの記事です。
この記事では投資している株を「売り注文」に出し利益を確定させることで生じるデメリットを解説していきます。
利益確定売りでデメリットは発生するのか?
所有している株式が「プラスの評価額」になっている時に、その株式を売却してしまうことを『利益確定売り』といいます。
このような状態の時に利益確定売りをしてしまえば、儲けが出ますのでデメリットはなさそうです。
評価額=現在の株価 ー 購入時の株価
例)10,000円=30,000円 ー 20,000円
しかし、以下のような点でデメリットが生じる可能性があります。
配当を得られなくなる
当サイトでは配当益(インカムゲイン)に重きを置き、値上がり益(キャピタルゲイン)については極力考えない投資戦略をお勧めしています。
①安定した配当を行ってくれる株に投資を行い、②長期保有(バイアンドホールド)をして、③定期的な配当得る
これが最も頭を使わないシンプルな投資戦略なのです。
利益確定売りをしてしまうと、この配当スキームが一気に崩壊してしまいます。
複利効果がなくなってしまう
利益確定売りによって、定期的な配当を得られなくなってしまいます。
定期的な配当が無くなるということは『複利効果が消滅する』ことを意味しています。
これは2020年1月から百万円を年利2%で投資して、以降30年間、毎年1月得られる配当金をそのまま再投資し続ける戦略をした結果です。(非課税計算)
【投資のゴールデンルール】
①できるだけ早い時期に投資を開始する
②できるだけ多くの金額で投資をする
③できるだけ長い期間投資する
手数料と税金を取られる
利益確定売りをした瞬間に「評価益」に対して20%近くの税金が発生します。
せっかく儲けが出たのに税金を毟り取られてしまうのは悲しいですね。
さらに証券会社の手数料が差し引かれます。
一般的に10万円を超えるような取引額の場合にはそこそこ高い手数料が設定されていたりします。
良く計算すると手元に残る現金が思っているより少ないなんてことは良くあります。
値上がり益(キャピタルゲイン)を狙いたいのなら税金が免除されるNISA口座を活用するようにしましょう。
株価のチェックが手間になる
当サイトを訪問してくださる方は管理人と同様の社畜サラリーマンが多いと思います。
株式市場が開いている時間(9:00〜15:00)に株価を確認することは結構難しいです。
そもそも神経質に株価のチェックを行うのは精神衛生上良くないですし、本業に対してパフォーマンス低下を発生させかねません。
利確のベストタイミングなのか判断できない
株を手放してしまうということは、その時点でそれ以上の『値上がり益』を得られないことを意味しています。
しかし、投資のプロも素人も、株価の最高値を見極めることは難しいとされています。
確かに、利益確定を行った次の日から株価が下がり続けることもあるかもしれませんが、「どんな理由で利益確定売りをしたか?」という質問に対して「利益が出ていたから」以外の答えを持ち合わせている投資家はほとんどいないでしょう。
まとめ
利益確定売りをしてしまうとこれらのデメリットが発生します。
プラス評価益が発生すると嬉しいのですが、それに浮かれて短略的に売却してしまうと、将来得られるはずだった本当の利益を手放すことになってしまうかも知れません。
そうならない為に、配当益(インカムゲイン)、値上がり益(キャピタルゲイン)どちらの投資戦略を取るのか、両方の間を取るなどあなたにあった投資スタイルを決めてから投資を開始する方が良いでしょう。