株式投資のリスクを減らしたい初心者
「株式投資ってなんだかリスクがありそうだな…でも貯金だけだとお金が増えないしある程度の危険は覚悟するべき?誰か株式投資のリスクを減らす方法を教えて下さい!」
こういった疑問にお答えしていきます。
株式投資のリスクを減らす6つの行動
株をこれから始める人が知っておくべきこと6選
この記事を書いている私は投資を始めて9年目。そんな私には恥ずかしい過去があります。
私は先日このようなツイートをしました。
アベノミクス相場でも100万以上損失を出したのは何も考えずに株を始めたから😅
— ほろほろ (@investfrom30) September 3, 2020
私に足りていなかった行動は6つ
・正しい投資対象の選定
・目的の設定
・戦略の設定
・分散投資の考え
・長期投資の考え
・手数料の調査
今はすべてクリア。そして資産は3000万まで増加。
正しい初めの一歩が大切#投資
アベノミクス相場の最中に投資を始めて、100万円の大金を失うほど滅茶苦茶な投資をしてしまったことです。差益を狙った短期投資を毎日繰り返してしまい、多くの勉強代を払う羽目になりました。
私が大損をした理由は「何も考えずに株式投資を開始した」ただそれだけです。
周りの人がアベノミクス相場なら誰でも勝てると言っていて、それを信じたらめちゃくちゃ損をしました😅
そんなの損して当たり前じゃんw
投資はお前が思っているほど甘くないよ!
こんなふうに言われてしまいそうですが、私の場合は身を持って痛感していますので、どうか傷口に塩を塗らないでください…
あれから8年ほど経つわけですが、現在は長期投資家として600万円ほどを運用しており配当を重心に置いた資産運用をやっています。
私は本当に反省していたので、この数年間は投資関連の書籍を読みまくっていました。そして、当時の私に不足して知識が一体なんであったか、思い当たる点を6つ見つけました。
これから株式投資を始めようと考えている人は、私の失敗がむしろ参考になるかと思いますので記事にまとめておきます。
大切なことなのでもう一度お伝えすると「私はこの6つの行動をしなかったので100万円失いました!!」
自分に合った株式の投資対象を見つける
株式投資の投資対象は大きく分けると3つあります。
株式投資の対象
- 個別銘柄
- ETF(上場投資信託)
- REIT(不動産投資信託)
投資家はこの商品の中から、好きなものを選んで『株式の売買』を行います。
それぞれの商品の特徴とメリット・デメリットを理解して、自分にあっている投資対象を見つけておきましょう。
個別銘柄
株式投資の中で『個別銘柄』が最もポピュラーな投資先になります。
東証一部などに上場している、それぞれの企業が発行する株式に投資することを意味します。
例えば、トヨタ自動車(7203)などが個別銘柄です。
個別銘柄は狙えるリターンが大きいですが、その分のリスクも増加します。
株式投資の王道であるものの、企業の経営環境や財務状況など見るべきポイントは多岐に渡ります。
個別銘柄の企業選びのポイントなどはこちらの記事もご利用下さい。
上場投資信託(ETF)
ここ最近になって注目されているのが『ETF』です。ETFは複数の個別銘柄が一つのパッケージに入っているイメージです。
このETFですが、基本的には『何かの指標』に連動するようになっています。
例えば、『日経平均株価連動型ETF』では名前のとおり、日経平均に近いパフォーマンスで株価が変動します。
つまり、『日経平均連動ETF』に投資をすれば、間接的に日経平均採用銘柄である225社に分散投資することができます。
当サイトでは、このETFを中心にした投資をおすすめしています。
株式投資に慣れるまで、また慣れたあともETFを有効活用することで、リスクを減らしながら資産運用することができます。
ETFに投資する際の活用方法やメリット&デメリットについては、こちらの記事にまとめています。
不動産投資信託(REIT)
こちらも最近人気がある投資商品です。
不動産投資と聞くと、マンションやアパートを買って誰かに貸すというイメージがありますよね。
REITの場合、株式だけ購入すればOKです。建物の管理も必要ありません。
REITを経由すると、オフィスビルやリゾート施設への間接的な不動産投資ができるようになります。
最近では、病院や老人ホームなど社会福祉に関係したREIT商品が誕生しています。
REITは収益の約90%を投資家に分配することで、税制措置を受けることができます。そのため、利回りが高い商品が多いです。
REITはETFに比べると種類が少ないです。
しかし、住居用・オフィス・物流など投資先になる不動産の種類が多いため、将来的な需要を考えながら投資する必要があります。
日本国内の全てのREITを一つのパッケージにした『J−REIT ETF』という上場投資信託も存在しますので、ETFとしてREITに投資もできますよ。
REITに関する詳細はこちらの記事にまとめています。
初心者はまず株式投資する目的を持とう
株式投資によって、どのような商品に投資をしていくかご理解頂けましたか?
「それでは今から投資をしましょう!」と言いたいところですが、皆さんに質問です。
皆さんはどうして投資を始めようと思ったんですか??
皆さん同じ答えになると思いますが、お金を増やしたいからですよね?
では、どうしてお金を増やす必要があるんですか?
こう質問されると「うっ!」ってなる人もいるかと思います。
実は私もそんな一人だったのですが、株式投資の目的については早めに考えておいた方が良いです。
目的がないまま投資を始めると、日々の値動きに合わせた売買をしてしまいがちです。
私はこれで100万円くらい吹っ飛ばしました。
その当時の年収の半分くらいを2ヶ月で溶かしたんです…😭
しっかりと資産運用について考えて目標を持っていれば、目先の利益に飛びつくことはなかったでしょう。そして、今でもその株式を保有していたと思うんです。これから投資をする人は、本当にお金を大事にして下さいね。
目的の見つけ方
目的を考えるのって結構むずいです。
よくありがちな「老後資金を蓄えたい」というのも立派な目的ですが、必ず達成できるかと言われるとクエッションです。逆に、65歳の時に超好景気がやってきて、いきなり資産が2千万円から1億円に増えました!となっても、そんな大金を老後に有効活用できるのかという問題もあります。
なので、おすすめは中期と長期の『目標』を持つことです。
目的ですと、なんとなく『お金を増やすため』みたいな感じになってしまいます。
そのため、ストーリー性のある目標を設定してはいかがでしょうか。
このあたりは人それぞれ異なります。
目標設定のヒントになるような、具体例を記載しておくのでご参考にどうぞ。
中期目標
- 月2万円の配当を得て、光熱費に充てる
- 年間配当が100万円を超えたら、平日の仕事を減らす
- 35歳まで毎月の収入の3割をETFやREITに投資して株式資産を1000万円にする
長期目標
- 65歳までに株式資産を2000万円にする。余剰金は旅行などの娯楽費にする
- 65歳以降、月5万円の配当を得て、年金と足して老後を過ごす
- 65歳以降、株式投資で増加した資産は子や孫に贈与する
このように具体的な中期・長期目標を設定して『何のために株式投資するか』を明確化させましょう。
明確にすることで、自分が進んでいく方向性をある程度見出せます。
ゴールさえ分かっていれば中途半端な投資をせずに済むようになるでしょう。
株式投資の初心者だからこそ戦略が重要
株式投資を始める前に、あなたの投資戦略を考えておきましょう。
この戦略とは投資期間によって大きく変わってきます。
株式投資には短期・中長期・超長期投資の3つがあります。
- 短期投資:値動きによる差益を狙う(1ヶ月以内に売買)
- 中長期投資:差益と配当を狙う(四半期・1年単位で売買)
- 超長期投資:配当の再投資による複利効果を狙う(ほとんど売買せず保有)
それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分がどれに合っているか考えてみましょう。
短期投資のメリット・デメリット
中長期投資のメリット・デメリット
投資スタンスによって、狙いやすい『成果物』が異なります。
それぞれのメリット・デメリットを天秤にかけながら、何を追求したいか考えてみましょう!
短期投資は資産運用じゃない
大きなお世話になるかもしれませんが、個人的に短期投資はおすすめしません。私自身が短期投資で痛い目にあったことが大き理由です。
実は短期投資をやっていたころ、最大で200万円くらいの利益が発生していたこともあります。「株式投資は簡単!」と調子に乗っていたのも束の間で、あれよあれよと100万円の損失になりました。
過去の自分に言ってやりたいのですが、短期投資は資産運用の類では全くないです。
どちらかというと、射幸心をくすぐるギャンブルに近いかも…
ただ、最後に決めるのはあなた次第です。
アホだった自分に向けて書いた記事がありますので、良ければどうぞ。
基本は長期投資で考えましょう
株式のトレードにかなり自信があるという人を除いて、初心者の方は長期投資で資産運用を考えた方が良いです。
短期の成果は得られにくいですが、複利効果を味方に付けることでリスクを減らすことができます。
資産運用の基本的な考え方は『配当の再投資による複利効果の最大化』です。
株式投資をしていると配当を得られることがあります。その配当を再投資すると、再投資した株からも配当が発生します。これが複利効果です。
複利効果は時間と仲良し
例えば手元にある10万円を年率2%で運用します。
配当を全て再投資すると30年後には約18万円になります。
年数 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | 6年目 | 7年目 | 8年目 | 9年目 | 10年目 | 11年目 | 12年目 | 13年目 | 14年目 | 15年目 | 16年目 | 17年目 | 18年目 | 19年目 | 20年目 | 21年目 | 22年目 | 23年目 | 24年目 | 25年目 | 26年目 | 27年目 | 28年目 | 29年目 | 30年目 |
元利合計 | 102,000 | 104,040 | 106,121 | 108,243 | 110,408 | 112,616 | 114,869 | 117,166 | 119,509 | 121,899 | 124,337 | 126,824 | 129,361 | 131,948 | 134,587 | 137,279 | 140,024 | 142,825 | 145,681 | 148,595 | 151,567 | 154,598 | 157,690 | 160,844 | 164,061 | 167,342 | 170,689 | 174,102 | 177,584 | 181,136 |
利息 | 2,000 | 4,040 | 6,121 | 8,243 | 10,408 | 12,616 | 14,869 | 17,166 | 19,509 | 21,899 | 24,337 | 26,824 | 29,361 | 31,948 | 34,587 | 37,279 | 40,024 | 42,825 | 45,681 | 48,595 | 51,567 | 54,598 | 57,690 | 60,844 | 64,061 | 67,342 | 70,689 | 74,102 | 77,584 | 81,136 |
実質金利 | 2% | 4.04% | 6.1208% | 8.2432% | 10.4081% | 12.6162% | 14.8686% | 17.1659% | 19.5093% | 21.8994% | 24.3374% | 26.8242% | 29.3607% | 31.9479% | 34.5868% | 37.2786% | 40.0241% | 42.8246% | 45.6811% | 48.5947% | 51.5666% | 54.598% | 57.6899% | 60.8437% | 64.0606% | 67.3418% | 70.6886% | 74.1024% | 77.5845% | 81.1362% |
「30年で8万円しか増えないの!?」と思うかもしれません。
これは投入する資金を継続的に増やしていけば、この複利効果が爆発的に上昇します。
このあたりの『積立投資×複利効果』を計算できるハイパー便利なサイトがありますので、活用してみて下さい。『このペースだと何年後にこれくらいのリターンがある』などを把握するために使うと良いですよ。
株式投資の初心者は『分散効果』を味方につけるべき
個別銘柄・ETF・REITのどれか、または複数から商品を選ぶことは冒頭お伝えしたとおりです。どれに投資をするかは皆さん次第ですが『分散効果』を必ず取り入れましょう。
分散効果とは文字通り、銘柄を分散させるて得られる効果のことです。
こうすることで、投資で被るリスクを減らすことができます。
さらに時間をかけて細かく投資すると、時間的な分散効果も得られます。少しでも安全な場所から資産運用するべきです。
投資リスクを減らすシンプルな方法
- 銘柄を分散する
- 時間を分散する
銘柄を分散してリスクを減らす
投資のリスクを減らす基本行動は分散です。
上のイラストを見て下さい。例えば、A社だけに一点集中していた場合、途中で倒産発表があるため、あっという間に資産価値がゼロになります。
これは最悪のパターンです。
しかし、この他にも社会情勢の不安定化や業績悪化などによって、一気にパフォーマンスが悪くなることもあります。
一方で、A社〜D社すべてに投資をしていた場合、A社の倒産によって、ライバル企業であるD社の株価が急上昇してA社の損失を相殺できる場合があります。これがリスクオフの考え方です。
最強の方法はETFの分散化
個別銘柄に多く投資をして、自力で分散効果を狙うこともできます。しかし、一定の間隔で時間的な分散を狙うなら、相当なお金が必要です。
おすすめの方法は、ETFを一定間隔で購入することです。
上のイラストを見て下さい。赤いグラフは株価、青いグラフは平均取得単価です。
一定の間隔で購入すると、平均取得単価の上下の振り幅が株価に比べて緩やかになります。
いわゆる、『ドルコスト平均法』と言われる投資の仕方です。長期に渡って続けることで、購入価格を平準化させて大幅な損失を減らす方法と言えます。
つまり、そもそも銘柄分散がされているETFを、時間をかけて細かく買っていくと「銘柄分散×時間分散」というリスクオフの行動を行えるのです。
ドルコスト平均法は手数料の問題がピックアップされます。
この問題を解決する方法は、手数料がかからないETFやNISA枠を使用した積立投資を利用することです。
それによって、この投資戦略の手数料問題はある程度解決することができます。
これを実現できる証券会社は、記事内にある損をしない証券口座の選び方でご紹介をしています。
『一気に投資』は半分正解・半分間違い
「一気に投資した方が効率良いじゃん!」と思われるかもしれません。
それは半分正解・半分間違いです。
例えば、手元に100万円あって、それを一気に1つの銘柄に投資する方法はある意味で正しいです。それは、売買手数料の支払いが1度で済むというメリットがあるからです。ただし、リスクをそこそこ被る羽目になります。
株式投資の初心者でも成果を出しやすい3つの黄金ルール
株式投資で資産を築きたいなら、このゴールドスタンダードを理解しておきましょう。
実はこのパートが最重要だったりします。
これから投資を始める人は、このルールに従って資産運用することをおすすめします。私も初めから、このルールを知っていれば、血迷わなかったと本当に後悔しています。
投資のゴールドスタンダード
- 可能な限り若い年齢から
- 可能な限り多くの資金で
- 可能な限り長く運用する
若い年齢
これが資産を効率よく増やす黄金のルールの1つです。
このルールの凄いところは、投資に縁がないと考えがちの若い人が最も有利になる点です。
何が有利かと言えばさっきの複利効果ですね。
若い年齢というのは、ベストは20代からでしょう。30代でも余裕で間に合います。40代だと努力次第という感じです。
多くの資金
私もそうなんですけど、投資するお金って収入から生活費や固定費を引いた『残りの一部』で捻出しますよね?
その残りのお金は貯金ではなく、投資に使用するのがベストです。
ただし、皆さんの生活レベルは十人十色ですので、「残ったお金の7割投資・3割貯金」とかでも大丈夫です。このへんは無理のない範囲でやっていきましょう。
基本的に『収入を最大化して支出を最小化』することで、手元に残るお金が増えていきます。
この記事では省略しますが、当ブログには、これを実現するための記事がありますから参考にして下さい。
長く運用
長くという言葉は抽象的なので分かりづらいですよね。
これは、皆さんが考えた資産運用の目標に達するまでで良いと思います。
投資期間が長いほど複利効果は増えますし、投資で発生するリスクを減らすことができると言われています。(参考)全国銀行協会:投資のリスクを減らすポイントは分散と長期投資
あまり現実味のない目標を立てると、資産運用が死んでも終わらないことになりますし、途中で飽きるのが関の山です。背伸びすれば届く目標に向かって頑張りましょう。
このゴールドスタンダードについて、より詳しくはこちらの記事をご覧ください。
株式投資の初心者が手数料で損しない証券口座の選び方
株式投資で発生するコストには売買手数料というものがあります。
同じ株式へ投資するのに証券会社が違うだけで手数料が倍ほど必要だったりします。
私は手数料についてまったく調べずに短期トレードをしまくったせいで大損しました…
本当は0円〜100円の手数料で済んでいたのに、毎回1,000円ほどの手数料を支払っていたんです…(私のバカ!マヌケ!😭😭😭)
結論から言いますと、手数料が安いSBI証券だけ持っていれば問題ありません。
他の証券会社でも手数料無料が増えてきました。
基本的にどこの証券口座でもOKです。その中で、手数料が無料のETFを提供していたり、NISA枠の手数料が不要な証券会社を選びましょう。
» SBI証券で株の売買にかかる手数料まとめ|国内現物【安く投資するコツも解説します】
他の証券会社も教えて!
SBI証券以外の証券会社を教えて欲しい人向けです。下記の記事で初心者の方にもおすすめできるネット証券会社を比較しています。選び方のポイントも解説していますのでご参考にしてください。
» 株式投資の始め方|手数料が安い証券会社9選を比較【初心者向けの選び方も提案します】
まとめ
株式投資を始めることは簡単です。
お金と証券口座だけ持っていればすぐに投資をすることができます。
ただ、投資を始める前に知っておくべき最低限の心構えが無ければ、大きなリスクを抱えることになります。びっくりするぐらい簡単にお金を失う世界なので注意して下さい。
この記事では、過去の自分に言い聞かせるつもりで、不足していた『心構え』と『知識』を解説しました。
これから投資を始める皆さんは私の失敗を参考にして下さい。
必ず儲かるとは断言しませんが、少なくともリスクを減らせるはずです。
投資のポイントは「失敗を減らす」
最後に、私が愛読している「敗者のゲーム」という書籍の一文を紹介させて下さい。
プロのテニスは勝つために行ったプレーで結果が決まる「勝者のゲーム」であるのに対し、アマチュアのテニスは敗者がミスを重ねることによって決まる「敗者のゲーム」なのである。
チャールズ・エリス 「敗者のゲーム」より
プロとは機関投資家のことです。アマチュアとは私たち個人投資家です。
私たち個人投資家が市場で生き残るための最善の策は「ミスの回数を減らす」ということです。
このミスとは何かについては、この記事に集約されています。
それでは、皆さまがスムーズな株式投資を始められることをお祈りして、この記事を終わりたいと思います。