株式投資は株価が大切だと勘違いしている方向けです。
この記事では、株式の長期投資は株価ではなく、株数を気にすることが大切であることを解説していきます。
結論:株数は積み上がる。株価は一時的なもの。
長期投資のおすすめの方法「株価」より「株数」を意識する
株式投資をしていると、ついつい気になるのが株価ではないでしょうか?
短期投資をしている人にとって、大切な株価情報ですが、長期投資を目指したい人には、そこまで重要な情報ではないかもしれません。
まずは、当サイトで紹介する資産形成の鉄則をおさらいしましょう。
長期投資における、3つのゴールドスタンダードはご覧のとおりです。
この鉄則を忠実に守りながら、継続して投資をしていくことで、ごくごく普通の人でも莫大な資産を形成できる可能性があるのです。
長期投資をする主な目的は配当益を得ることです。もちろん、値上がり益」も狙えますが、多くの長期投資家は配当の再投資で複利を目指していますよね?
株数は積み上がる 株価は一時的
それでは株価ではなく、株数で資産を管理するメリットを解説していきます。
株数で考えるメリット
株式投資を株数で考えるメリットにはこのようなものがあります。
資産形成の成長過程を可視化できる
株数は投資を行うたびに積み上がっていく点がポイントです。
株数が増えることで、資産が増えている感覚を直接感じることができます。長期投資においては、この考えがおすすめできます。
株数は分割や統合が無ければ、基本的に減ることがありません。そのため、前月比や昨年比などの進捗が確認しやすくなります。結果的に、資産の成長過程の可視化ができるようになります。
長期投資を継続しやすい
継続的な投資が続かない理由は、成果物の可視化ができないことが原因です。
ここでの成果物とは、「どれくらい資産が増えたか?」というものです。
株数が増える喜びは、株価が増える以上に大きかったりします。株数が資産拡大の指標になるのなら、成果物の可視化がしやすくなると言えますね。
結果的に、成長を目的とした投資を行えるようになりますので、長期投資がしやすい環境を作ることができます。
配当によるインカムゲインを得やすくなる
長期投資ができるようになれば、配当などのインカムゲインを得られる機会が自然と増えます。
配当や余剰分配金がどのように配分されるかはご存知のとおり「持ち株数」で決まります。とてもシンプルですが、持ち株数が増えれば、それに比例して配当も増加します。
得られる配当額の合計は、このような計算式で求められます。
配当合計額=1株配当金×株数
株価で考えるデメリット
株価も積み上がる可能性はありますが、それは全体的な上昇トレンドに乗れている時だけです。
持ち株数が増えれば増えるほど、日々の合計評価額の変動幅(ボラビリティ)は大きくなります。つまり、評価額の乱高下によって、投資家は翻弄されやすくなってしまいます。
もちろん、投資をする上で株価はとても大切な指標なのですが、株価を重視した投資では、このようなデメリットがあります。
株価に一喜一憂する
株価を重視する投資では、投資家は株価に感情を揺さぶられるようになります。
株価が上がれば喜び、下がれば落胆するというサイクルを繰り返すことになります。
浮き沈みの感情は、投資の世界では役に立ちません。それにメンタルがやられます。
特に、短期投資では感情的な投資家ほど損をしやすい傾向にあります。そんな感情の一喜一憂は長期投資家には不要ですね。
値上がり益を重視しやすくなる
株価が気になり始めると、値上がり益に敏感になります。
値下がり損にはもっと敏感になりますが…
プラスの評価額の安心感ってすごくあります。それを気にしすぎると、常にプラス評価でなければ気が済まないという心理が働きます。
意味不明な行動として、理由もなくナンピン買いを繰り返すような投資をしてしまいがちです。
長期投資においては、マイナス評価が何日も何ヶ月も何年も続くことが普通にあります。
そんな時にでも、株価で運用状況を管理すると、本当にメンタルがやられてしまいますよ。
また、マイナス評価額を経験した投資家は、次のリバウンドやプラス評価額に転換した際に「ここで売らないとまたマイナスになる…」と感情に任せた取引をしてしまいがちです。
覚えておいて欲しいのですが、長期投資では利益確定売りがデメリットを発生させることがあります。
短期投資になりやすい
感情を揺さぶられ、値上がり益に敏感になる株価重視の投資は、最終的に短期投資に繋がりやすいです。
株価だけ見ていると、目先の利益に目が眩みやすくなってしまうんです。株式投資によって資産形成をしたいのなら、「損をして得を取る」という意識は持っておいた方が良いですよ。
短期投資が絶対にダメとは言い切れませんが、長期投資と比べるとデメリットが多いです。
株価は月末か四半期に一度確認する
私の場合ですが、株価は3ヶ月に一回くらいしか確認していません。基本的に放置しています。
久しぶりに口座を見たら、とんでもなく評価額が下がっていたこともありますが、運用する上で問題が起きたことはありません。
注意している点は、企業が出すIR情報や適宜開示資料にはしっかり目を通すことです。
情報をしっかり出す企業かどうかは、事前にしっかり調べています。
株価を気にしなくする方法
とはいっても、いきなり株価を気にせず投資するって、至難の技ですよね。
これに特効薬はありません。とにかく慣れるしかないです。
最初は、3日株価をチェックしない、その次は1週間という感じて慣れるしかありません。
お金に執着がある
お金にすごく執着がある人は結構大変かもです。そういった人はお金だけ持っていても、それが富を生まないという資本主義の原則を勉強した方が良いです。私は結構このタイプだったのですが、資産運用と長期投資の本を片っ端から読んで煩悩を断ち切りました。
有名ですが「金持ち父さん 貧乏父さん」を読むと良いと思います。
改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 (単行本)グラフで見える化
エクセルでグラフにすると、株数が積み上がっていく様子が可視化できます。
達成感を味わえるようにすると良いと思います。
これからも株数を増やしていきます
というわけで、長期投資では株数による管理が大切である理由を解説しました。
長期投資をしたいけど、何か気持ちが定まらないと感じてる人は参考にして下さい。
とにかく、長期投資で資産形成したいなら、株価を気にしないことです。
そして、株価を気にしなくて済む銘柄に投資するべきです。
もしかしたら、「そんな投資は危険だ」と言われるかもしれませんが、感情に支配された短期投資より、実は安全かもって個人的には思っています。
それでは、またどうぞ宜しくお願いします。