【第18週】2022年5月2日〜5月6日 米国株ETFの騰落率
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5月3日〜4日に開催されたFOMCでは5月の利上げを0.50bpとしました。パウエル議長から6月と7月のFOMCでも0.50bpを予定しているとコメントがあり、0.75bp-1.00bpの大幅利上げを予想していた市場から安心感が出ました。相対的にハト的な発言として捉えられたため、5月4日の米国市場は急騰しました。今年はFOMCの決定会合の案内が市場を揺さぶるため、市場参加者なら誰でも今後の展開についてはある程度理解しておく必要があります。こちらの記事に今回のFOMCの内容と今後の展望をまとめていますので参考になれば幸いです。
一方で、米国の10年国債の金利が3%を超える展開となり、安全資産である国債の価値が高まり、相対的に株式の価値が減少したため翌日にはNASDAQを中心に5%も値を下げる荒れ相場の様相を呈しています。今週は大型テック株、グロース株、伝統株、ミーム株、債券、国債、仮想通貨などあらゆるアセットが大きく売られました。(個人的には底入れが近い印象を受けるため、短期的に買いにいきたい局面が出てくると考えています)
FRBによるフェデラルファンドレート(FFR)の利上げは1年〜2年は続くと考えられるため、資金調達が難しくなるハイテクやグロース株は逆風に晒され続けることになります。積極的に買い入れるタイミングでは決してないと思います。
また、EUではロシア産石油の禁輸が検討されており段階的に実施の方向です。世界的に渡航制限が緩和されるため航空株が動き出せば、石油株も上昇するかもしれません。小麦の輸出量2位のウクライナでは在庫が倉庫に溜まっており、世界の需給関係に影響が出てくる可能性があります。農業コモディティなどにも注視しています。
【第17週】2022年4月25日〜4月29日 米国株ETFの騰落率
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今週は5月3日〜4日、6月14日〜15日、7月26日〜27日の米国FOMCでの政策金利(フェデラルファンドレート)の利上げ幅の急上昇の予測を受けて、ハイパーグロース株やテック株が再び激しく売られる展開になっています。これはロング・デュレーション株(利益が発生するまで時間を要する企業)の資金調達のコストが上昇するためです。
さらにAmazonやNetflixなど大型テック株が市場の期待を裏切る決算を出したこと、中国の上海での大規模ロックダウンなどによって世界経済の停滞やダウンリスクが顕在化し、世界的な株安になっています。株式・国債・社債・仮想通貨・ゴールドなどほぼ全てのアセットクラスが売り浴びせを受けています。製薬などのディフェンシブ銘柄もそろそろ検討していく必要が出てくるかもしれません。
ドル円に関しては日銀が一定の水準で政策金利を維持するため、国債を無制限に買い入れる『指値オペ』を追加的に打ち出したことで、米国と日本の金利差が拡大することから円安ドル高が鮮明となり一時131円に達しました。
インドでは異例の時期に『熱波』の観察がされており、小麦の生産に悪影響が出ると懸念されています。今年も異常気象が続く可能性があるため、農業コモディティを少しばかりポートフォリオに入れておくと安心できると思っています。